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更新日:2023年8月11日

トライブリッド蓄電システムとは?太陽光発電+蓄電池+EVで電気の自給自足が目指せる!

蓄電池について

「トライブリッドって最近よく聞くけど、どのようなシステムなの?」

2018年にトライブリッド蓄電システムが登場して以来、徐々に耳にする機会が多くなってきました。しかし、くわしい内容まできちんと理解している人は少ないのではないでしょうか。

トライブリッド蓄電システムは、太陽光発電・蓄電池・電気自動車の3つのエネルギーを組み合わせたシステムです。節電対策をしたい方や電気自動車の購入を検討している方にとって注目のシステムといえます。

この記事では、トライブリッド蓄電システムが具体的にどういったシステムなのか解説するとともに、メリット・デメリットも解説しています。電気の自給自足によってこれからの生活をより豊かにしていきたいという方は、ぜひ最後までご覧ください!

 

トライブリッド蓄電システムとは?

トライブリッド蓄電システムは、太陽光発電・蓄電池・電気自動車の3つのエネルギーを組み合わせたシステムです。2018年にニチコンが初めて販売を開始しました。

太陽光発電と蓄電池、V2H機器(自宅と電気自動車をつなぐシステム)を1つのパワーコンディショナー(太陽光で発電した電気を家庭で使えるようにする変換器)で自動制御できることが大きな特徴です。

自宅や電気自動車で使う電気を太陽光で発電した電気でまかなうことが可能となり、太陽光発電を最大限に活用できるシステムといえます。

ニチコンのトライブリッド蓄電システムはこちら

 

トライブリッド蓄電システムの3つの運転モード

トライブリッド蓄電システムには、以下の3つの運転モードがあります。ライフスタイルに合わせたモードを選ぶことで、太陽光で発電した電気を無駄なく使うことが可能です。

  1. 売電モード
  2. グリーンモード
  3. EVモード

それぞれについて、くわしく解説します。

売電モード

売電モードは、太陽光発電の余剰電力をすべて売電にまわすモードです。夜間は安い深夜料金を自動で蓄電池に蓄えておいてくれ、節電効果も期待できます。

卒FIT前で、売電を重視したいというご家庭におすすめのモードです。

グリーンモード

グリーンモードは、太陽光発電の余剰電力を蓄電池または電気自動車に充電し、自宅で使用するモードです。蓄電池か電気自動車のどちらを優先するかは自由に選択できます。

電力会社から電気をなるべく買わず、余剰電力を自家消費したいというご家庭におすすめのモードです。

EVモード

EVモードは、太陽光発電の余剰電力を電気自動車に優先的に溜めるモードです。

日中電気自動車が自宅にあるときは、太陽光発電の余剰電力をすべて電気自動車に充電します。日中自宅にないという場合は、蓄電池に充電し、電気自動車がV2Hスタンドにつながり次第、自動で蓄電池から電気自動車へ充電(エレムーブ)します。

太陽光で発電した電気で、電気自動車を走らせたいというご家庭におすすめのモードです。

 

トライブリッド蓄電システムのメリット

ここでは、トライブリッド蓄電システムの4つのメリットを解説します。トライブリッド蓄電システムに興味を持っている方はぜひ参考にしてください。

  1. 節電効果が大きい
  2. ライフスタイルに合わせてカスタマイズできる
  3. 電気のロスが少ない
  4. 災害に強い

それぞれについて、くわしく解説します。

節電効果が大きい

トライブリッド蓄電システムは、蓄電池と電気自動車を組み合わせることで太陽光発電の余剰電力を最大限活用でき、大きな節電効果を得られます。電力会社から電気を購入する必要がなくなるため、電気の自給自足生活も夢ではありません。

また、太陽光発電の余剰電力で電気自動車を走らせることが可能になるため、電気自動車の維持費を節約できるところもうれしいポイントです。

今後も電気料金の値上がりが続くと予想されていることから、長期的な節電効果が期待できるといえるでしょう。

ライフスタイルに合わせてカスタマイズできる

トライブリッド蓄電システムは、蓄電池とV2Hスタンドをあとから増設できるため、その時々のライフスタイルに合わせることが可能です。

例えば、将来的に電気自動車の所有を検討しているご家庭は、まず蓄電池を導入しておき、あとからV2Hスタンドを購入するのがおすすめです。

将来のライフスタイルを予測することは難しいため、柔軟に対応できることはうれしいポイントといえるでしょう。

電気のロスが少ない

前提として、電気は機器から機器へ移動する際に、どうしても電気のロスが発生してしまいます。しかし、トライブリッド蓄電システムは1つのパワーコンディショナーで制御しているため、電気のロスを最小限に抑えられます。

電気を余すことなく自宅や電気自動車に使用できるので、結果として節電につながるといえるでしょう。

災害に強い

トライブリッド蓄電システムは、蓄電池の電気を使えるのはもちろんのこと、大容量の電気自動車の電気も使用できるため、災害時には大きな力を発揮します。全負荷型なので、停電時もすべての家電の使用が可能です。

また、蓄電池と電気自動車の電気を使い切っても、太陽光で発電した電気をまた充電すれば停電が続いてもずっと電気が使えます。

日本は、外国と比べて自然災害が多いといわれています。そのため、災害に強いシステムを自宅に導入することは、大きな安心感につながるでしょう。

 

トライブリッド蓄電システムのデメリット

メリットがある一方で、トライブリッド蓄電システムには以下のデメリットも存在します。

  1. 初期費用がかかる
  2. 種類が少ない

それぞれについて、くわしく解説します。

初期費用がかかる

トライブリッド蓄電システムの導入にはまとまった費用が必要になり、検討には注意が必要です。太陽光発電システムを導入していない場合は、その費用や工事費も別途かかります。

メーカー希望小売価格はニチコンのホームページから確認できますが、実際の取引き価格については販売店に確認するとよいでしょう。

参考:トライブリッド蓄電システムESS-T3シリーズ|よくある質問|その他|ニチコン株式会社

種類が少ない

トライブリッド蓄電システムは、今現在ニチコンだけの販売となっており、選べるメーカーが少ない点もデメリットの1つといえるでしょう。競合がいないため、価格も下がりにくいのが現状です。

なお、ニチコンのトライブリッドシステムのOEM品である、長府工産発売の「LiB Tower Plus」は、仕様が多少異なるため検討する際には注意が必要です。

 

トライブリッド蓄電システムがおすすめなご家庭

ここでは、トライブリッド蓄電システムがおすすめなご家庭を紹介します。導入を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。

  • 卒FITを迎えるご家庭
  • 電気自動車を所有もしくは購入予定のご家庭
  • 災害対策に力を入れたいご家庭

それぞれについて、くわしく解説します。

卒FITを迎えるご家庭

トライブリッド蓄電システムは、太陽光で発電した電気を蓄電池や電気自動車に充電し、その電気を自宅で使うことが可能です。電気自動車を所有していなくても、蓄電池だけで最大14.9kWhの容量を確保でき、節電効果が期待できます。

卒FIT後の電力会社による買取価格は大幅に下がるため、長期的な節電を考えると自家消費に切り替えることが賢い選択といえるでしょう。

卒FITについては、以下の記事でもくわしく解説しているので合わせてご覧ください。

関連記事:FIT制度後は蓄電池でお得に節約!導入手順やメリット・デメリットを解説

電気自動車を所有もしくは購入予定のご家庭

トライブリッド蓄電システムは、太陽光発電の余剰電力で電気自動車を走らせることが可能となり、電気自動車の維持費節約につながります。日中電気自動車が自宅にない場合でも、いったん蓄電池に充電しておけば、夜の時間帯に電気自動車に移動(エレムーブ)することが可能です。

時期は未定でも、電気自動車を購入予定の方はトライブリッド蓄電システムを導入しておくことで将来に備えられるでしょう。V2Hスタンドはあとから増設すれば問題ありません。

災害対策に力を入れたいご家庭

トライブリッド蓄電システムは、蓄電池と電気自動車の2つの非常用電源を確保できる点で、災害に強いシステムといえます。全負荷型なので、停電時もすべての家電の使用が可能なうえ、蓄電した電気を使い切ってもまた太陽光発電すれば電気を続けて使用できます。

日本は自然災害が発生しやすい国土となっており、災害対策の重要性を感じている方も少なくありません。トライブリッド蓄電システムを導入することにより、大きな安心感につながるでしょう。

停電が起こった際の対策については、以下の記事でもくわしく解説しているので合わせてご覧ください。

関連記事:【保存版】停電した時の4つの手順。起こる仕組みと備えについても解説

 

トライブリッド蓄電システムに関するよくある質問

ここでは、トライブリッド蓄電システムについてよくある質問にお答えします。

トライブリッドとV2Hの違いは何ですか?

トライブリッド蓄電システムとV2Hシステムの違いをわかりやすくいうと、システムの中に蓄電池ユニットが含まれているか、含まれていないかです。

V2Hシステムは、自宅と電気自動車をつないで、電気自動車に充電した電気を自宅でも使えるようにするためのシステムです。システムの中に蓄電池ユニットは含まれておらず、電気自動車を蓄電池代わりに使用します。太陽光発電の余剰電力を電気自動車に充電するため、昼間は電気自動車を自宅に置いておかなければなりません。

一方、トライブリッド蓄電システムには蓄電池ユニットが含まれており、昼間電気自動車が自宅になくてもいったん蓄電池に溜めて置くことが可能です。夕方以降に蓄電池から電気自動車に充電(エレムーブ)できるので、太陽光で発電した電気を最大限活用できます。

なお、トライブリッド蓄電システムは最初から蓄電池ユニットを導入することは必須ではなく、あとから増設することも可能です。トライブリッド蓄電システムでも、蓄電池を導入していない場合は自宅に電気自動車がないと充電できないので、注意してください。

トライブリッド蓄電システムは補助金の対象になりますか?

トライブリッド蓄電システムは補助金の対象となるため、実際の金額よりも安く購入することが可能な場合があります。

補助金は国や地方自治体によって、さまざまな種類があります。補助金の種類によって申請条件や申請方法が異なり、複雑なため、自分で調べるよりも販売店に相談することがおすすめです。

トライブリッド蓄電システムに対応している車種は何ですか?

トライブリッド蓄電システムに対応している車種は、以下の表のとおりです。

メーカー対応車種
日産アリア、リーフ、サクラ、e-NV200
三菱エクリプスクロス、アウトランダーekクロスEV、i-MiEVミーブバン、ミーブトラック
トヨタプリウス、bZ4X、RZ450e、UX300e
SUBARUSOLTERRA
BYDATTO 3

電気自動車の導入を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

 

【まとめ】トライブリッド蓄電システムを導入し、電気の自給自足を目指そう!

トライブリッド蓄電システムは、太陽光発電を最大限活用できるシステムです。自宅や電気自動車で使う電気を太陽光で発電した電気でまかない、電気の自給自足を目指せます。また、災害にも強く、もしものときの安心材料になるでしょう。

電気料金の値上げや災害に備えるためにも、トライブリッド蓄電システムの導入を検討してみてください。

ミライでんちでは太陽光発電や蓄電池といった再生可能エネルギーを活用した、電気を自給自足できる生活をご提案しております。

蓄電池導入に際しての補助金の活用方法についても無料でアドバイスをおこなっておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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