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更新日:2024年5月9日

オール電化には蓄電池がおすすめって本当?メリット・デメリットや補助金情報についても解説

蓄電池について

オール電化住宅には蓄電池を導入することがおすすめです。なぜなら、オール電化をせっかく導入されるのであれば蓄電池も導入しておくことで、より恩恵を受けられるからです。

しかし、初めて蓄電池を検討する方にとっては、どのようなメリットがあるのかや、何に注意して選べばいいのかなど、分からないことが多いと思います。

そこでこの記事では、オール電化住宅に蓄電池を導入するメリット・デメリットについて解説し、どのような蓄電池がおすすめなのか、また補助金情報などについて解説していきます。

この記事でしっかりとオール電化と蓄電池の関係について正しい知識を身に付け、快適&経済的な暮らしを手に入れましょう!

 

そもそも蓄電池とは?

そもそも蓄電池とはどのようなものなのかについて解説します。

蓄電池とは、いわゆる太陽光発電で発電された電気を、後から使うために貯めるための装置です。モバイルバッテリーと仕組みはさほど変わりません。

もともと太陽光発電は太陽が出ている昼間(日中)にその光エネルギーを元に発電されるものですが、その時に使い切れなかった電気は、蓄電池がない場合は貯めることが出来ません。つまり、「蓄電池が無い=太陽光発電の電力を日中しか使えない」ということになります。

そこで蓄電池が活躍します。

蓄電池があると、蓄電池の中に日中発電された電気が貯められるため、これを夜間にも利用することができます。

蓄電池を導入することで、結果的に電気代を節約することができるケースが多いのです。

ただし、蓄電池を導入するには初期費用が必要であることや、蓄電池自体に劣化が生じ、将来的に買い替えが必要となることなど、やはり押さえておくべき注意点もあります。

次に、オール電化住宅に蓄電池を導入するメリット・デメリットについて解説します。

 

オール電化住宅には蓄電池の設置がおすすめな5つの理由

オール電化住宅に蓄電池を導入するメリットは、大きく以下5つの理由があります。

  • 節電になる
  • 災害時対策になる(停電時でも電気が使える)
  • エコキュートが蓄電池と連携できる
  • 太陽光発電との併用でさらにお得
  • 補助金が利用できる

順に解説します。

節電になる

当然といえば当然ですがオール電化住宅には、エアコンやIHクッキングヒーターなど、多くの電気機器が使われます。

これらの機器に費やされる電力を蓄電池である程度、補完(まかなう)することで、電気代を節約することができます。

つまりオール電化によって節約効果が発生しているところに、さらなる節約効果を発生させることもできてしまうのです。

しかし、これはあくまでも「日中の場合のみ」となります。夜間は太陽が出ていませんので、こうした節約効果が得られません。

そこで蓄電池の登場です。昼間に発電された余剰電力を蓄電池に貯め、夜間に利用することで、はじめて電気代の節約につながります。

災害時対策になる(停電時でも電気が使える)

日本は災害大国とも呼ばれています。

地震、台風、その他様々な災害時には停電が発生することがあります。

各電力会社等が発表している情報を総合すると、直近10年ほどの主な停電を伴う災害は以下のとおりです。

日付地域災害名被害を受けた戸数(概算値)停電が続いた時間
2011年3月東日本の広い地域東日本大震災約900万戸以上一週間~最長3ヶ月
2018年9月北海道全域北海道胆振東部地震北海道全域約295万戸最大約72時間
2019年9月千葉県を中心とした関東エリア台風15号最大64万戸最大19日間
2021年2月13日東北エリア・関東エリア福島県沖地震最大90万戸最大12時間

しかしここでも蓄電池を導入しておくことで、停電時でも電気を使用することができます。

特にオール電化住宅は停電が発生するとインフラがほぼすべて使用できなくなってしまうという弱点がありますが、蓄電池ではこうした弱点を補うことが可能です。

災害対策については以下のコラムも参考にしてみてください。

これだけ!家庭でできる停電対策に備える10つのグッズ

【保存版】停電した時の4つの手順。起こる仕組みと備えについても解説

エコキュートが蓄電池と連携できる

オール電化住宅には、電気(正確には電気で作り出す空気の熱を使って)で温めるタイプの給湯器であるエコキュートが使われます。

エコキュートは仕組みとしてエアコンと同じ様な動き方をするため、大きな電力を必要とします。

ここで、蓄電池を導入することで太陽光発電で得られた電力をエコキュートにも貯め、必要な時に供給(使用)することができるようになるのです。

太陽光発電との併用でさらにお得

またオール電化住宅にすでに太陽光発電システムを導入している場合、発電された余剰電力を蓄電池に貯めることで、夜間や天候が悪い日に利用することができるため、更にお得に暮らせるようになります。

補助金が利用できる

補助金の存在も見逃せません。

一部の自治体では、太陽光発電システムと蓄電池の導入に対して補助金を出しているところもあります。

例えば東京都の事例では、令和4年度補助金事業として「災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」があります。

参考:災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業

この事業の中では、太陽光発電システム・蓄電池についての規定もあります。

蓄電池・太陽光発電システムの設置に際しては補助率が3/4に設定されており、採択されると最大で120万円、あるいは4kW以上の太陽光発電と蓄電池設置の場合は最大1,500万円の補助金が利用可能となります。

蓄電池のみというより、太陽光発電システムとのセット導入という考え方のほうが補助金の制度としてはなじみやすいでしょう。

補助金が使用出来る場合にはこうしたシステムを導入する際の初期費用を抑えることができ、よりお得に導入することができます。

 

オール電化と蓄電池の組み合わせのデメリット

オール電化住宅に蓄電池を導入することで、多くのメリットがあります。他方、もちろん多少のデメリットもあるのでこちらは注意が必要です。

初期費用が高い

まず初期費用が高いことはお伝えしておかなければならないでしょう。

蓄電池を導入する際の初期費用として、蓄電池の購入費用と施工費用がそれぞれかかります。

具体的な金額については蓄電池の容量やメーカー等によって費用が変動するため一概には言えませんが、おおよそ60万円~150万円程度がまず購入費用の相場となります。

そこに加えて施工費用が約30万円程度必要となります。

また蓄電池の容量が大きければ大きいほど当然に初期費用は高くなります(大容量のモバイルバッテリーを買おうとすると費用もその分高くなるのと同じです)。

劣化していくため、将来的に買い替えが必要

蓄電池は、使用するうちに劣化していきます。具体的には充放電1セットを「1サイクル」と表し、このサイクルが5,000~8,000回程度になると寿命がやってきます。

もっとも、1年が365日ということを考えると相当に使用出来ること自体は間違いありませんが、いわゆる「一生物」ではありませんので注意が必要です。

よって蓄電池の寿命が来た際には、買い替えが必要になります。

そして蓄電池の寿命は上記のサイクルから計算しても分かる通り、およそ10年程度が一般的です。

設置スペースを確保する必要がある

蓄電池はそれなりに大きいため「設置スペース」の計算も必要です。

一般に家庭用蓄電池はメンテナンスができるスペースの確保、火災による被害を受けない所に設置するなど、いくつか安全に使用するためのルールのようなものがあります。

よって蓄電池の設置に必要なスペースは、蓄電池本体のサイズよりも当然大きくなります。

具体的にはメンテナンス作業ができるスペースも必要ですので、一般的にはエアコンの室外機を縦に2個重ねたスペースよりも1回り大きなスペースを最低限確保する必要があります。

 

蓄電池でどれくらい節電できるか?

蓄電池を導入した場合は1ヵ月あたり5,000円~10,000円程度の電気代の節約ができます。

もちろん蓄電池の容量が大きければ大きいほど、貯められる電気も当然多くなりますので、節電できる金額も大きくなっていきます。

 

オール電化住宅にはどのような蓄電池が必要か?

蓄電池は、オール電化住宅において、節電や災害対策などのために必要なアイテムですが、やはり種類もたくさんあるなかで「どのような蓄電池を導入すればよいか」で迷う方も多いでしょう。

そこで以下では、特にオール電化住宅に適した蓄電池について解説します。

蓄電池選びのポイント

蓄電池の容量は、一日に使う電気使用量に応じて選ぶ必要があります。

一般的に、オール電化住宅であれば、10kWh程度の蓄電池が適しています。

ただし、家庭で使用する電気の量や、蓄電池の使用目的によって、必要な容量は異なるため、事前に電気使用量を把握しておくことが重要です。

また蓄電池を選ぶ際には、販売代理店や施工会社の選定も重要なポイントです。

お客様の状況をヒアリングし、状況に適している蓄電池を提案してくれる業者を選びましょう。

さらに蓄電池は先述のとおり初期費用が高額になることが多いため、価格も大変重要なポイントの一つです。

一日に使う電気使用量はいくらなのかを把握する

一日に使う電気使用量を把握することも非常に大切です。

「一日に使う電気使用量」は地域や状況にもよりますが、一般的には3人家族でのご家庭で1日あたり12kWhが相場です。

ただし最近は在宅勤務(テレワーク)の方もいらっしゃいますので、これ以上の電気使用量になるケースもやはり往々にしてありますし、酷暑の時期・厳寒期なども同様に電気使用量が増加することもあるでしょう。

もちろん、オール電化のご家庭ではこれよりも電気使用量は大きくなります。

この電気使用量をまかなえる、あるいは一定程度補助できる蓄電池を用意することが大切です。

電気使用料から必要な蓄電池を探す

一日に使う電気使用量が把握できたら、次に蓄電池の必要容量を算出する必要があります。蓄電池の必要容量は、一例として以下のように算出することができます。

必要容量 = 一日に使う電気使用量 – 太陽光発電システムで発電可能な電気量

蓄電池の必要容量を算出したら、価格やメーカーなどの条件を比較検討して、自分に合った蓄電池を選ぶことが大切です。

 

【2023年】蓄電池の補助金情報

2023年(令和5年)は前年度までに引き続き、国・自治体ともに家庭用蓄電池への手厚い補助金が継続されると予想されます。

令和4年度は経済産業省所管のsiiが2022年8月30日に発表した資料「令和4年度蓄電池等の分散型エネルギーリソースを活用した次世代技術構築実証事業費補助金」(4-6 ※1内 に記載)において、DER補助金として蓄電池に蓄電容量1kWhあたり3.7万円の補助金が出ており、令和5年度も同様の水準で同様の補助金制度が敷かれると予想されます。(※2023年2月20日次点)

参考:令和4年度蓄電池等の分散型エネルギーリソースを活用した次世代技術構築実証事業費補助金

さらに多くの自治体では太陽光発電や蓄電池システムの設置に高額な補助金が出るのが通例であり、今年度もそうした取組があるものと見て良いでしょう。

なお自治体主導のものについては正確な補助金額が地域によって異なるため、最新の情報は各自治体に確認するとよいでしょう。

いずれにしても、補助金公募には締め切りもありますので、早めに申請されることをお勧めします。

 

オール電化住宅は蓄電池と太陽光発電の併用がおすすめ

オール電化住宅にプラスして蓄電池を導入することで、電気代の削減や停電時の備えになります。さらに太陽光発電システムとの併用があると、より多くの恩恵を受けることができます。

また上記のような補助金制度の利用により、初期費用も抑えられるようになっています。

そして、蓄電池の種類や容量、価格やメーカーなど選び方には多くのポイントがありますが、今回の記事で解説したポイントを踏まえ、ご家庭に合った蓄電池を選ぶことが大切です。

ミライでんちでは、太陽光発電や蓄電池を活用した、電気を自給自足し節約できる方法をご案内しております。

オール電化住宅に適した蓄電池について、無料でアドバイスを行っておりますので、蓄電池選びにお困りの方はお気軽にお問い合わせください。

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