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更新日:2023年8月11日

蓄電池ってどうなの?後悔しないための正しい使い方を解説

蓄電池について

「蓄電池ってどうなの?」と疑問を持たれている方は、ご自宅に蓄電池を導入して電気代を削減できるか、真剣に考えていることでしょう。

せっかく蓄電池を導入しても、導入費用の元が取れなかったり電気代の削減効果を得られなかったりすると後悔しますよね。

本記事では、蓄電池の購入後に後悔しないようにするため、蓄電池はやめたほうがいいといわれる理由と原因、正しい使い方について解説します。

正しい使い方を理解すれば、蓄電池を導入して後悔することはありませんので、ぜひ参考にしてみてください。

【本記事のサマリー】
・元々電気料金が安い場合や蓄電池と太陽光発電設備の相性が悪い場合、電力プランが合っていない場合は電気代が安くならないことがある
・電気代を安くするために蓄電池を導入する場合は、専門業者への相談と費用対効果のシミュレーションが必要
・蓄電池を導入して電気代を安くしたい場合は、太陽光発電との併用がおすすめ

 

蓄電池はやめたほうがいいと言われる理由

多くの場合、蓄電池の導入効果を感じられなかった際に「蓄電池はやめたほうがいい」といわれています。

  • 電気代が安くならなかったから
  • 太陽光発電の発電量が下がったから
  • 設置費用が高額でまだ元が取れていないから

「蓄電池はやめたほうがいい」といわれる主な理由を3つ解説しますので、蓄電池の導入後に後悔をしないためにも、参考にしてみてください。

電気代が安くならなかったから

蓄電池を導入しても、電気代が安くならない場合があります。

これではたしかに蓄電池を導入した意味を感じられません。

実は、蓄電池を導入しても電気代が安くならないケースは、たしかにあります。

その原因については「蓄電池をつけたのに電気代が上がった!安くならない原因」で解説していますので、あわせてご覧ください。

太陽光発電の発電量が下がったから

既設の太陽光発電設備に、新たにハイブリッド型蓄電池を導入した場合、太陽光発電のパワコンに負荷がかかり、発電量が下がる場合があります。

発電量の低下によって電気を買う量が増えると、電気代は安くなりません。

設置した蓄電池のメーカーと既設の太陽光発電設備のメーカーの相性が悪いことが、原因の1つとして考えられます。

こうした問題を回避するためには、蓄電池や太陽光発電設備の専門業者に相談し、適切な蓄電池メーカーを紹介してもらうのが最適です。

設置費用が高額でまだ元が取れていないから

蓄電池を設置したばかり、あるいは設置費用が高額だと、費用対効果を感じにくく不満が生まれます。

経産省主催の定置用蓄電システム普及拡大検討会で三菱総合研究所が発表した「蓄電システムをめぐる現状認識」によると、2019年度の蓄電池と工事費用の合算の相場は18万円/kWhです。

これをもとにしてkWh数ごとに設置費用を計算すると、設置費用の相場は約117~300万円となります。

kWh設置費用の相場
6.5kWh117万円
9.8kWh176.4万円
16.4kWh295.2万円

ご自宅の環境によって年間の電気代削減量が変わるため一概にはいえませんが、元を取れるようになるまでに15~20年かかるといわれています。

以上から、蓄電池の設置費用の元が取れるようになるまでには、長期間かかることを念頭に置きつつ、早い段階で元を取れるよう正しく蓄電池を導入することが大切です。

蓄電池の正しい使い方については、「蓄電池で電気代を安くする正しい使い方とおすすめの人」をご覧ください。

 

蓄電池をつけたのに電気代が上がった!安くならない原因

「蓄電池をつけたのに電気代が上がってしまった」という声には、次のような原因があります。

  • 蓄電池導入前から電気代が安かった
  • 蓄電池と太陽光発電設備の相性が悪い
  • 電力プランが合っていない

蓄電池の導入後に電気代を削減できるよう、電気代が安くならない原因について理解しておきましょう。

蓄電池導入前から電気代が安かった

元々の電気代が安い状態で蓄電池を導入した場合、導入後の費用対効果を感じにくい傾向にあります。

蓄電池導入前に、電気代がどれくらいかかっているか把握し、蓄電池導入後はどれくらい安くなるかをシミュレーションすることが大切です。

少しだけ安くなる程度だと、設置費用の元を取るのに20年以上かかってしまうため、導入を検討する必要があります。

蓄電池と太陽光発電設備の相性が悪い

導入した蓄電池のメーカーと太陽光発電設備の相性が悪いと、電気効率が下がってしまうことがあり、電気代が安くなりにくくなります。

蓄電池の設置によって太陽光発電設備に負荷がかかり、発電量が落ちてしまうことで、電気効率は下がります。

これを防ぐには、事前に蓄電池と太陽光発電設備の相性を知っておく必要があります。

蓄電池や太陽光発電設備の専門業者に相談し、適切なメーカーを選びましょう。

電力プランが合っていない

蓄電池の使い方はいくつかありますが、下記の基本的な使い方ができていないと、電気代が安くなりません。

  • 太陽光発電で発電した電力を蓄電池に貯めて使う
  • 電気代が安い時間帯の電気を蓄電池に貯めて、電気代が高い時間帯に使う

特に後者の場合、深夜の電気代が安くなる電力プランが最適ですが、ご契約内容が合っていない可能性があります。

最近では、深夜電力プランを提供する電力会社が減ってきているため、注意が必要です。

蓄電池導入前に、ご契約の電力会社に深夜電力プランがあるか、あるいは深夜電力プランのある電力会社と契約できるかを確認しましょう。

深夜電力については、下記の記事でくわしく解説していますので、あわせてご覧ください。

関連記事:深夜電力(夜間電力)とは?蓄電池の利用で節電し安くなる方法を解説!

 

蓄電池で電気代を安くする正しい使い方とおすすめの人

蓄電池の導入によって電気代を安くするためには、正しく使う必要があります。

  • 太陽光発電との併用でダブル発電を活用する
  • 深夜電力を貯めて使う
  • オール電化住宅に導入する

蓄電池の3つの正しい使い方と、おすすめの人について解説します。

下記の記事でも蓄電池の正しい使い方を解説していますので、あわせて参考にしてみてください。

関連記事:家庭用蓄電池は元が取れないって本当?蓄電池導入の目的を正しく理解しよう

太陽光発電との併用でダブル発電を活用する

蓄電池を太陽光発電と併用することで、効率的に売電する方法があります。

10kWh未満の太陽光発電と蓄電池を併用して、自宅で発電および売電をおこなうことを「ダブル発電」といいます。

ダブル発電では、太陽光発電で発電した電力を消費することで電気代を0に近づけるとともに、蓄電池に貯めておくことで余剰電力を増やせます。

余剰電力が増えると、その分売電できる電力も増えるため、購入した電気を消費しても費用を相殺できるようになるわけです。

この方法は、既設の太陽光発電設備がある方やこれから導入する方におすすめです。

深夜電力を貯めて使う

蓄電池に電気代の安い深夜電力を貯めておき、電気代の高い昼間に使うことで、電気の購入費用を抑えられます。

この方法は、蓄電池単体でも活用できるため、太陽光発電設備を設置できない方にもおすすめです。

ただし深夜電力プランのある電力会社の利用が必須のため、事前に確認が必要です。

オール電化住宅に導入する

昼間に発生した余剰電力を蓄電池に貯めておき、夜間に利用することで電気代を節約する方法があります。

これによって、深夜の電気購入費用が発生しなくなります。

24時間電気を消費するエコキュートを設置している、あるいはオール電化のご家庭で効果的な方法です。

深夜電力プランがない電力会社しか利用できない場合は、この方法を試してみましょう。

 

【経済産業省】蓄電池の普及率からわかる今後の展望

経産省が2022年に発表した資料「蓄電池産業の競争力強化に向けて」によると、2020年度の蓄電池の累積出荷台数は49万792台です。

これは、国が蓄電池の推進をはじめた2012年度の13万388台の約4倍にのぼり、蓄電池の普及率は年々高まっていることがわかります。

さらに三菱総合研究所の調査報告書「定置用蓄電システムの普及拡大策の検討に向けた調査」を見ると、蓄電池の価格水準が2015年度の22.1万円/kWhから、2022年度には11.7万円/kWhまで下がっています。

つまり、蓄電池の需要は高まる一方で、導入コストが低くなっており、家庭に導入しやすくなっているのが現状です。

国が蓄電池導入を推進しているのに合わせて補助金制度も豊富にあるため、補助金を利用して導入コストを抑えるには絶好のチャンスといえます。

家庭用蓄電池市場は今後も拡大していくと予想され、コストを抑えられる今が導入タイミングといえます。

 

蓄電池ってどうなの?気になる疑問

「蓄電池って実際のところ、どうなの?」と感じている方の、気になる疑問についてお答えします。

  • 蓄電池はどれくらいもつの?
  • 蓄電池はいつつけるべき?
  • 蓄電池は何年で元が取れるの?

蓄電池はどれくらいもつの?

蓄電池の寿命は、メーカーや使われている電池の種類によっても変わりますが、10~15年が基本です。メーカー保証が10~15年で設定される場合が多いことが多く、この期間内に蓄電池の劣化が起きることが想定されているからです。蓄電池が劣化すると、蓄電容量が低下します。保証期間内に蓄電容量が低下した場合、メーカーによっては修理や交換してくれる場合がありますので、購入時に確認するとよいでしょう。

蓄電池はいつつけるべき?

蓄電池をいつつけるべきか、導入タイミングはいろいろあります。

  • 太陽光発電設備のパワコンが壊れたとき
  • 太陽光発電設備を導入するとき
  • 新築の家を建てるとき
  • 太陽光発電による元が取れ始めたとき

上記のタイミングに合わなくても、電気代を安くしたいとお考えなら導入の機会です。蓄電池の導入による費用対効果をシミュレーションし、導入を検討してみてください。ミライでんちにご相談いただければ、適切な蓄電池をご提案できますので、ぜひお問い合わせください。

蓄電池は何年で元が取れるの?

蓄電池の導入費用と年間の電気代削減量によって元が取れる年数は変わりますが、メーカー保証期間をもとに考えると約15~20年と言われています。

年間の電気代削減量を増やすためには、蓄電池だけでなく太陽光発電設備を併用して電気を自給自足しつつ、売電すると効率的です。しっかり元を取って固定費を削減したい方は、太陽光発電設備と蓄電池を併用しましょう。

 

【まとめ】蓄電池を正しく導入して節約・節電に生かそう!

蓄電池は正しい使い方で導入しなければ、電気代の削減につながらない可能性があります。

導入費用の相場が約117~300万円と安くない金額のため、導入後に後悔しないよう事前に準備しておくことが大切です。

とはいえ、ご自分で蓄電池導入前後の電気代をシミュレーションしたり、適切なメーカーの蓄電池を選んだりするのは、難しいでしょう。

その場合は、蓄電池および太陽光発電設備の販売・施工をおこなう専門業者に相談するのがおすすめです。

ミライでんちでは、電気代のシミュレーションをふまえて、ご自宅にあったメーカーの製品をご紹介できます。
蓄電池の導入に迷われている方は、お気軽にお問い合わせください。

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