お役立ちコラム

更新日:2024年5月24日

蓄電池で電気代は安くなる?安くならない?太陽光発電と併用のメリットを説明!

蓄電池について

「蓄電池導入で電気代が安くなるって本当?」

電気代高騰が続いている昨今、電気代削減に関心が高い人も多いでしょう。太陽光発電は設置したものの、蓄電池の導入について考え始めた人もいるかもしれません。

蓄電池の導入で電気代が安くなる家庭もあれば、逆に安くならない、むしろ電気代が上がったという家庭もあります。

この記事では、「蓄電池で電気代は安くなる?」という疑問に対してその真相を解説します。蓄電池の購入の前に、導入によってどれくらい電気代が安くなるのか知りたい人は、ぜひ参考にしてみてください。

 

蓄電池が注目されている理由や背景

蓄電池が注目されている理由や背景には、「電気代が値上がりを続けている」という理由がまず一番に挙げられるでしょう。さらに蓄電池を導入すると、停電時にも電気が使えるため、精神的な安心感があります。

蓄電池は、再生可能エネルギーの普及によって発生する電力の不安定な供給も補え、環境問題に貢献も可能です。

日本における2015年から2021年までの蓄電システム市場の推移を見ると、前年比を割ったのは2016年のみという結果もあります。

防災対策への関心の高まりや補助金が受けられることもあり、今後も蓄電池の普及率は上がると予想されています。

普及率に関してもっと詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。

https://mirai-denchi.jp/column/storage-battery-penetration-rate/

蓄電池の最大の特徴は「電気代が安くなること」

蓄電池導入の最大のメリットは、電気代が安くなることです。蓄電池を導入すると需要が少なく低い価格である深夜電力を蓄電して、昼間に使えるので結果的に電気代は安くなります。

ここでは、蓄電池の最大の特徴について、仕組みや電気代が安くなる理由を解説します。

蓄電池で電気代が安くなる仕組みとは?

一般的に電気料金は、昼間に比べて深夜のほうが安くなっています。

蓄電池は、太陽光発電で得た電力を貯めておけるため、電気代の安い深夜に蓄えた電力を昼間に使用できます。昼間の高い電力を使っていたときと比べると、蓄電池で蓄えた深夜電力を使用する方が、電気代は安くなるのです。

深夜電力が安い理由は?

深夜電力が安いのは、需要が少なく余っているからです。深夜は一般的に家庭での電力使用量が少なくなるため、需要が減少します。そのため、電力会社は需要が少ない深夜に電力を供給することで、電気代を安くできます。

関連記事「深夜電力(夜間電力)とは?蓄電池の利用で節電し安くなる方法を解説!

 

どれくらい安くなる?蓄電池の電気代シミュレーション

蓄電池を導入すると電気代がどれくらい安くなるかは、家庭の電力使用量や蓄電池の容量によって異なります。また太陽光発電と組み合わせて使用することで、より効果的に電気代を抑えられます。

なお、電気代のシミュレーションは、各種シミュレーションサイトも利用できますが、専門家にお願いする方法もあります。

太陽光発電と蓄電池で電気代ゼロになるのか?

電気代がゼロになるのは、発電量よりも消費量のほうが少ないという条件を満たしたときです。太陽光発電によって昼間に発電した電気を蓄電池に蓄電して得られる売電料金が、買電料金を上回れば、電気代は実質0円になります。

しかし、太陽光システムによる発電量は、住んでいる地域の日照量や天気、太陽光発電の容量などさまざまな理由により異なります。さらに電気の消費量を少なくするために、節電を心がけることも必要です。

節電とは、こまめに電気を消す、夜間の電気使用をなるべく控える、節電タイプの家電に買い替えるなど多くの取り組みの上に成り立つものです。

「導入すれば必ず電気代ゼロになる」ということではないので、注意が必要でしょう。

蓄電池は何年で元が取れる?

蓄電池が何年で元が取れるかは、蓄電池の容量や太陽光発電と併用するかどうかで異なってきます。一般的に蓄電池の元が取れる「回収時期」は、15〜20年くらいと言われています。

「回収時期が来る前に蓄電池の寿命が来てしまうのでは?」と心配な方もいるかと思いますが、蓄電池の寿命は約10~15年と長期になります。また、寿命が来るとすぐに蓄電池が使えなくなるということではありません。

10~15年経っても70%くらいの蓄電能力が保たれると認識していればよいでしょう。

関連記事「家庭用蓄電池は元が取れないって本当?蓄電池導入の目的を正しく理解しよう

 

太陽光発電と蓄電池を組み合わせるメリット5つ

太陽光発電と蓄電池を組み合わせるメリットの5つを紹介します。

  1. 太陽光発電システムで発電した電気を貯めて売電できる
  2. 太陽光発電の自家消費率を上げられる
  3. ピークシフトに貢献できる
  4. 2019年度以降の「ダブル発電」でお得になる
  5. 天気の悪い日・夜間も電気代が安くなる

①太陽光発電システムで発電した電気を貯めて売電できる

まずは「太陽光発電システム」を導入するメリットを説明しましょう。

  • 発電した電気を自分で使用できる
  • 発電した電気を売却することで、収入を得られる

太陽光発電システムは、発電できますが電気を貯められません。よって発電した電気は昼間に自宅で使うか、余った電気は売電する以外の方法がありませんでした。

しかし、蓄電池を併用することにより、電気を貯められるようになります。

②太陽光発電の自家消費率を上げられる

太陽光発電の「自家消費率」とは、発電した電気のうち、自分で使用する割合のことを指します。太陽光発電の自家消費率を上げるには、発電した電気をできるだけ自分で使用する必要があります。

蓄電池を導入すれば、発電した電気を貯めて使用できるので、自家消費率を上げられるのです。

③ピークシフトに貢献できる

蓄電池の導入によって、電力需要が高まる日中の電気の使用量を抑えられるため「ピークシフト」につながります。電力需要のピークが大きくなるほど、火力発電の稼働率が上がりますが、ピークシフトによって稼働率を下げることに貢献します。

よって環境問題の解決に貢献できるのです。

④2019年度以降の「ダブル発電」でお得になる

「ダブル発電」とは、太陽光発電と蓄電システムを併用することを指します。太陽光発電と蓄電池をセットで運用すれば、単価が安い夜間電力を蓄電して日中の自家消費に当てられます。

これにより、太陽光発電の余剰電力を増やせます。余剰電力を売電している時間帯に蓄電池から放電し、余剰電力を増やして売電量を上げられるのです。

売電量が増えれば、より多くの収入が見込めるのでお得になります。

しかし、2018年度以前にダブル発電に認定された設備の場合は、シングル発電(太陽光システムが発電した電力のみを家庭で使用する場合)よりもダブル発電のほうが売電価格が下げられていました。

2019年度以降は同じ買取価格になりました。2019年度以降に認定されたダブル発電は、シングル発電より買取価格が安くなるという制約を受けなくて済むのです。

⑤天気の悪い日・夜間も電気代が安くなる

蓄電池を導入すると、天気の悪い日や夜間も電気代が安くなる理由は、以下のようなものがあります。

  • 夜間に充電した電気を昼間に使用することで、昼間の電気代を抑えられる
  • 天気の悪い日に蓄えた電気を使用することで、電気代を抑えられる

関連記事「蓄電池は太陽光なしで発電できる!メリット・デメリットを解説

 

蓄電池導入で電気代が安くなる家庭・安くならない家庭

冒頭でもお話ししたとおり、蓄電池を導入して電気代が安くなる家庭もあれば、安くならない家庭もあります。

よく「蓄電池はやめたほうがいい」「蓄電池を導入して電気代が高くなった」といわれる理由は、安くならない家庭が蓄電池導入を考えているケースであるためです。

ご自身の家庭がどちらに当てはまっているのか確認してから導入を考えましょう。

電気代が安くなる家庭

蓄電池導入で電気代が安くなる家庭の特徴については、以下のようなものがあります。

  • オール電化になっている
  • 太陽光発電と併用している

オール電化は、基本使用料を一本化できるというメリットがある一方で、日中の電気の単価が割高に設定されています。蓄電池によって深夜電気を活用すれば、電気料金を節約できるようになります。

蓄電池だけを利用することによって可能なのは、「夜間電力の使用」と「停電時の電力確保」です。また、太陽光発電と併用によって可能になるのは、「太陽光発電システムで発電した電気を貯めて売電」することです。

太陽光発電と併用することで、売電すれば収支バランスとして結果的に電気代が安くなるといえます。

関連記事「オール電化には蓄電池がおすすめって本当?メリット・デメリットや補助金情報についても解説

電気代が安くならない家庭

蓄電池導入で電気代が安くならない家庭の特徴については、以下のようなものがあります。

  • もともと電気料金が安い
  • 昼間の住宅率が低い

電気代のシミュレーションをした結果、電気料金に差がなければ蓄電池を導入してもそこまで電気代は安くなりません。

むしろ、蓄電池は導入費用が高いため費用を回収できず、結果的に電気料金が安くなったとはいえないでしょう。

そもそも、蓄電池の利用によって電気代が安くなる理由は、割高である昼間の電気を使わず、深夜電力を使うことにあります。よって昼間は家におらず、夜間をメインで電気を使用する家庭は、そこまで電気代が安くなることはありません。

 

【まとめ】蓄電池を導入するかは慎重に考えよう!

太陽光発電にプラスして蓄電池を導入したら、電気代が安くなるかどうかは家庭の電気使用状況にもよります。

蓄電池の導入は、電気代が安くなるかどうかは電気代のシミュレーションをしたうえで、検討しましょう。

弊社ミライでんちでは太陽光発電や蓄電池といった再生可能エネルギーを活用した、電気を自給自足できる生活をご提案しております。

蓄電池導入に際しての補助金の活用方法についても無料でアドバイスをおこなっておりますので、お気軽にお問い合わせください。

製品検索 SEARCH

「タイプ」「メーカー」で
製品の絞り込み検索ができます。