太陽光発電のメリット・デメリットは?やめたほうがいいといわれる理由も解説
住宅用の太陽光発電システムの設置は年々増えつつあります(※)。
一方で、インターネット記事やSNSでの書き込みの一部には「太陽光発電はやめておけ」という意見も存在します。
しかし、太陽光発電には消費電力の大部分を自家発電でまかなえる点や売電収入を得られる点、停電時でも電気が利用できる点などの大きなメリットがあります。そのため、ネガティブな情報だけに振り回されず、自身の目的や予算などに適した方法を検討することが大切です。
本記事では、太陽光発電のメリット・デメリットについて、太陽光発電を設置すべき人、お得に太陽光発電で得するポイントを交えて解説します。
(※)参考:資源エネルギー庁『再生可能エネルギーの導入状況』
目次
【設置すべき理由】太陽光発電を設置する5つのメリットとは?
太陽光発電は、発電した電気で節約したり、余った電気を電力会社に売って収入を得たりといったメリットがあります。また、それ以外にもメリットが豊富にあるため、太陽光発電の設置を検討していれば、まずはメリットをおさえておくことが大切です。
ここでは、太陽光発電を設置するメリットを解説します。
- 電気代を大幅に節約できる
- 売電収入を得られる
- 災害時や停電時も電気を利用できる
- 電気代高騰の影響を受けにくい
①電気代を大幅に節約できる
太陽光発電と一緒に蓄電池を使うことにより、使用したい時に電気を利用でき、生活に必要な電気をまかなえます。
具体的には、1年間に必要な電気は平均で「4,175kWh(※)」といわれており、太陽光発電では年間で「4,000〜5,000kWh(容量を4〜5kWで想定)」を発電可能です。使用する太陽光発電システムの容量にもよりますが、年間で必要な電力は十分にまかなえます。
詳しい計算については、次の関連記事をご確認ください。
関連記事:太陽光発電で電気代は安くなるのか?詳しい節約効果や導入メリット、デメリットを解説!
(※)参考:環境省『家庭でのエネルギー消費量について』
②売電収入を得られる
国は「固定価格買取制度(FIT)」という再生可能エネルギーによって発電した電気を大手電力会社が長期間にわたって固定価格で買い取る制度を設けています。この制度を活用することにより、安定的な売電収入を得られるようになります。
仮に、2024年からFIT制度を利用した場合、「16円/kWh」での買取が可能です。これを「1,000kWh」分売電すれば、「16,000円」の売電収入が得られます。
関連記事:【2023年版】太陽光発電の売電価格は?11年目以降のおすすめの対策方法も解説
③災害時や停電時も電気を利用できる
太陽光発電システムで発電した電力は蓄電池を利用すれば、有事の際の非常用電源にできます。活用には別途蓄電池が必要になり、初期費用が増えてしまう一方で、補助金の活用や自家消費を可能にする点を踏まえれば、初期費用以上のメリットがあります。
近年、地震や台風とさまざまな災害があるなかで、いざという際の備えにできます。
④電気代高騰の影響を受けにくい
2024年7月請求分から電力会社10社で家庭向けの電気代が月額400円ほど度値上がりしました。これは政府による電力会社への補助金が終了と、燃料価格の輸入価格の上昇が主な原因です。
このようななか、太陽光発電システムを設置していれば、生活に必要な電力は自家消費でまかなえ、割高な電力会社の電気を利用する必要がありません。そのため、仮に電気代が高騰したとしても、大きな影響がないといえます。
⑤国や地方自治体が推奨している
国や地方自治体では、太陽光発電を含む再生可能エネルギーの活用を推奨しており、補助金や固定価格買取制度などの支援を推し進めています。特に、補助金のなかには支給額が「100万円」を超えるものもあり、複数の補助金を併用できる場合もあります。
これらの制度を活用すれば、太陽光発電システムをお得に設置可能です。
なお、補助金は申請方法や必要な書類などは各地方自治体で異なるため、必ず専門家に依頼しましょう。ミライでんちでは、太陽光発電や蓄電池の導入に際して、補助金の活用方法に関する無料アドバイスも提供しております。
【デメリット】太陽光発電がやめたほうがいいといわれる3つの理由
太陽光発電がやめたほうがいいといわれる理由は、主に金銭的なリスクや機械の破損や故障により十分な発電ができないリスクがあるためです。リスクに対してきちんと対応することでリスクを抑えてメリットを受けることが可能です。
ここでは、太陽光発電がやめたほうがいいといわれる理由を解説します。
- 初期費用が高い
- ランニングコストがかかる
- 故障や損壊するリスクがある
①初期費用が高い
家庭に設置される太陽光発電の平均的な容量は「4〜5kW」で、「100〜130万円」の初期費用が必要です。
しかし、太陽光発電を設置する場合、基本的には国や地方自治体から補助金を受けられます。どのような補助金が実施されているか、どのような条件なら補助金を受けられるかなどを専門の業者に相談して、初期費用を抑えて太陽光発電を購入しましょう。
②ランニングコストがかかる
太陽光発電システムを運用していると、性能の維持や安全性の確保のためのメンテナンス、また発電した電気を直流から交流に変換するパワコンの交換などのランニングコストが必要です。
ただ、太陽光発電システムから得られる電力を自家消費や売電に充てられ、その得た利益からランニングコストは十分にまかなえます。
関連記事:新築住宅で太陽光発電は設置すべき?義務化や後悔しないための対策
③故障や損壊するリスクがある
太陽光発電は経年劣化で故障したり、強風などの天災で破損したりしてしまう恐れがあります。
しかし、経年劣化による故障は定期的なメンテナンスやメーカーの保証を利用することで対応が可能です。また、災害による破損に対して、火災保険や家財保険に加入する方法があります。
【おすすめ】太陽光発電を設置すべき人とは?
太陽光発電は以下の条件に当てはまる方がおすすめです。
- 電気代を節約したい
- 災害時などによる停電に備えたい
- 日あたりのよい
太陽光発電を設置することで得られるメリットは、電気代を節約できる点にあります。電気代の値上げが続く近年では大きなメリットいえるでしょう。また、災害などで停電が起こった時に電気が使えるのもうれしいポイントです。
太陽光発電に適しているかどうかは専門家のアドバイスを聞くことが大切です。初期費用やランニングコスト、また得られる利益の兼ね合いを踏まえて、設置を検討しましょう。
【損をしないために】太陽光発電で得をするための4つのポイント
太陽光発電で得をするためには初期費用を抑えたり、24時間発電した電気を利用できるようにしたり、設備を長期間使えるようにする工夫が必要です。小さなことでも長期的に見れば、大切なポイントであるため、手間を惜しんで実行することが大切です。
ここでは、太陽光発電で得をするためのポイントについて、解説します。
- 補助金で初期費用を低く抑える
- 蓄電池を利用して夜間の電気代も節約する
- メンテナンスを定期的におこなう
- 保証や保険などでリスクに備える
①補助金で初期費用を低く抑える
国や地方自治体は再生可能エネルギーである太陽光発電を推進するために、補助金を支給しています。この補助金のなかには100万円を超えるものもあり、活用すれば大きなメリットとなるでしょう。
②蓄電池を利用して夜間の電気代も節約する
蓄電池を利用すると夜間も太陽光発電で発電した電気を利用でき、自家消費で生活に必要な電気をまかなえます。近年、電気代が高騰している状況でもあることから、電気代を大幅に抑えられる点は大切なポイントです。
関連記事:蓄電池で電気代は安くなる?安くならない?太陽光発電と併用のメリットを説明!
③メンテナンスを定期的におこなう
太陽光発電を適切にメンテナンスすると長期間、効率よく発電できます。一方で、メンテナンスを怠って故障や性能低下の発見が遅れると、大きな部品を交換しなければならなくなり、経済的な負担も大きくなります。
なお、メンテナンス費用は3〜5年に1回程度であり、1回あたり「3,5万円/kW」が相場です。これは電気代の節約分や故障で取り替える費用に比べても十分小さい金額であるため、定期的にメンテナンスすることをおすすめします。
関連記事:太陽光発電に寿命はある?実際の寿命と正しいメンテナンス方法を解説
④保証や保険などでリスクに備える
太陽光発電はメーカーの多くが発電効率を保証する出力保証や経年劣化や故障に対応する製品保証をおこなっています。その点を踏まえて、メーカーがどのくらいの期間、どのような保証をしてくれるのかを確認することが大切です。
また、台風などの災害による損害に備えるために、火災保険や家財保険もあわせて検討しましょう。
まとめ:太陽光発電のメリットとデメリットを理解して、自分には太陽光発電があっているかを判断しよう
太陽光発電には電気代の節約や売電収入などのメリットがあります。しかし、多額の初期費用が必要な点や、想定よりも効果を発揮できない可能性がある点などのデメリットが存在します。
そのため、実際に導入する場合、必ず専門家と一緒に念入りなシミュレーションや調査を踏まえて判断することが大切です。特に、シミュレーションは自身の目的や予算、住宅環境に合ったもので試算してもらい、限りなく自身に適したものを選ぶようにしていきましょう。
ミライでんちでは太陽光発電や蓄電池といった再生可能エネルギーを活用した、電気を自給自足できる生活をご提案しております。
太陽光発電、蓄電池の導入に際しては、補助金の活用方法についても無料でアドバイスをおこなっているため、お気軽にお問い合わせください。