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更新日:2024年5月16日

蓄電池の塩害仕様は必要?蓄電池のタイプを選ぶ基準を解説

蓄電池について

蓄電池の製品紹介などに記載されている塩害とは、いったいどのようなものなのか、自分の住むエリアが塩害地域になっていないか、気になるところでしょう。

また、購入前に『蓄電池の塩害タイプ・重塩害タイプ』について詳しく知りたいけど、よく分からないと悩んではいないでしょうか。できるなら購入する蓄電池は長く愛用したいとお考えのはずです。

そこでこの記事では以下について解説しています。

  • 塩害・塩害地域とは何か
  • 塩害に対応している蓄電池の特徴
  • 塩害と重塩害のどちらを選ぶべきか
  • 塩害地域に設置した蓄電池に保証はつくのか

塩害とは何かを知り、対応した蓄電池の詳細を知りたいとお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。

 

塩害とは?蓄電池は自分の住んでるエリアに設置できるのか

蓄電池の塩害対策は、自分が住むエリアで必要か確認しておく必要があります。ここでは、そもそも塩害とはどのようなものか、塩害地域に通常の蓄電池を設置できるのかについて解説します。

塩害とは?

塩害とは、波しぶきや潮風の空気中に含まれる塩分によって、金属や畑などに塩分が浸食して悪影響を及ぼしてしまうことです。塩分で精密機械がサビつき、故障や漏電の原因になります。

とくに、海に近い地域に大きな被害を与えており、塩害対策をしていない家電製品や機械などは、予定より早く故障してしまうリスクが高くなります。

塩害地域とは?

塩害地域とは、塩害被害の対象となる地域のことで、海からの距離によって『塩害地域』と『重塩害地域』に分けられています。2つの違いは以下のとおりです。

海から蓄電池まで距離直接潮風が当たらない場所直接潮風が当たる場所
内海外海内海外海
0〜300m塩害地域重塩害地域重塩害地域重塩害地域
300〜500m塩害地域塩害地域塩害地域重塩害地域
500〜1,000m塩害地域塩害地域塩害地域塩害地域

ただし、この定義は地域によって異なるため、目安として考えておきましょう。

塩害地域に通常の蓄電池は設置できる?

塩害対応していない蓄電池を塩害地域に設置してしまうと、時間をかけながらサビつき、最終的に故障してしまいます。また、塩分は電気を通すため、漏電してしまう可能性もあります。

そのため、ご自身のお住まいの地域が塩害地域であるか確認し、塩害に対応した蓄電池を購入しましょう。

 

塩害・重塩害に対応している蓄電池の特徴

塩害や重塩害に対応している蓄電池にはどのような特徴があるのかを解説します。主な特徴は以下のとおりです。

  • 防水性が高い
  • 防錆性の高い塗料でサビに強い
  • 普通の蓄電池より価格が高い

それぞれを詳しく見ていきましょう。

防水性の高さ

湿気の多い潮風から蓄電池を守るために、防水性を通常の蓄電池より高めています。とくに『重塩害』に対応している蓄電池は、より防水性を徹底しています。金属部分は腐食しない素材にしたり、部品のジョイント部分を専用のゴムで防水したりして塩害対策をしているのが特徴です。

また、砂ぼこりから蓄電池を守るため、防塵性も高めています。

防錆性の高い塗料でサビに強い

重塩害地域では、通常よりサビないように防錆性に優れた素材の塗料を蓄電池の部品に使用しています。防錆性(ぼうさびせい)とは、金属のサビの発生を防ぐことです。防錆加工されることにより、長期間サビない仕様になっているのが特徴です。短期間で故障しないように、塩害地域や重塩害地域では、塩害対策は必須といえるでしょう。

普通の蓄電池より価格が高い

塩害・重塩害に対応している蓄電池は、普通の蓄電池と比べて割高に設定されています。塩害に対応する素材は高価になりやすく、そのため本体価格も通常より高くなっています。

しかし、蓄電池はもともとの価格が高いため、少し割高でも、短期間で故障しない蓄電池を選ぶことが大切です。

塩害と重塩害タイプのどちらを選べばいい?

塩害に対応する蓄電池のタイプは2種類あり、「塩害タイプ」と「重塩害タイプ」で分かれています。住むエリアの塩害状況に対応している蓄電池を選びましょう。

「塩害タイプ」と「重塩害タイプ」の選定は、ニチコン公式ページの以下の表を参考にしてください。

ただし、天候や地域によって塩害地域が異なりますので、ご自身の地域情報を確認しておく必要があります。

また、蓄電池に潮風が直接当たるかどうか分からない方は、下記の画像を参考にしてください。

どうしても、どちらを選べばよいのか悩んでしまう場合は、塩害対応がより重視されている『重塩害タイプ』を選ぶと間違いありません。

塩害地域に設置した蓄電池の保証はどうなる?

購入した蓄電池のメーカーが塩害・重塩害地域への設置を承認した場合、蓄電池の保証がつきます。逆に、設置を承認されておらず設置をした場合は、保証が付かない可能性があるため注意しましょう。

そのため、蓄電池を購入する前に、メーカーが出している保証規定範囲内の設置場所であるかどうか、必ず確認しておく必要があります。

また、保証の期間や内容も併せてメーカーに問い合わせておくと安心できるでしょう。

塩害対応の蓄電池は『オムロン』がおすすめ

omron(オムロン)は、塩害に対応した製品の実績が多く、海岸沿いの地域や海岸線から500m以内の重塩害地域でも屋外設置が可能な製品を取り扱っています。

さらに、オムロンの製品は、台風や強風により一時的に海水が飛来する場所にも設置できるのがメリットです。強い防錆性と防水性の強化で、塩害地域でも設置場所を選ばなくて済みます。

蓄電池だけではなく、太陽光発電も重塩害に対応した製品を取り扱っているため、セットで導入を考えている方も機器選びに迷いがなくなります。

蓄電池の塩害に関するよくある質問

蓄電池の塩害に関するよくある質問を3つ、厳選してご紹介します。

潮風が届く距離は?

潮風が届く範囲は約2km〜7kmです。台風時は10kmくらいの距離まで伸びます。しかし、塩害が生じる距離は地形や風向きで地域ごとに大きく異なる点に注意しましょう。

具体的には以下の4つの要素が塩害の距離に影響しています。

  • 海からの風を受ける頻度
  • 平坦な土地
  • 山に囲まれている
  • 台風の数

塩害の被害は強風が続くと、普段は潮風が届かない距離でも影響を受けてしまいます。

重塩害地域とは何ですか?

海岸から200m〜500m以内の地域を重塩害地域、海岸から2km以内の地域は塩害地域と定義されています。 

ただし、塩害地域は地域によって定義が異なり、500m〜7km以内までを塩害地域とする場合もあります。それ以降は、塩害被害が及ばない一般地域です。

重塩害仕様とは何ですか?

塩害・重塩害仕様とは潮風に含まれる塩分によって、塩害がおこることを防ぐ仕様にした製品のことです。

主に外板回りや熱交換器・電気部品に防錆・防水処理を施し、潮風によるサビや劣化をおさえます。それだけではなく、防塵処理で砂ぼこりにも対応できる仕様になっている製品もあります。

 

【まとめ】蓄電池は住むエリアによって塩害対応のものにした方がよい

蓄電池はご自身の住むエリアが塩害地域になっている、もしくは塩害地域に近いエリアに住んでいる場合、塩害対応のものを選びましょう。塩害か重塩害かのどちらかで迷う方は重塩害を選んでおくと塩害対策がより強化された製品のため安心です。

塩害対応の蓄電池の特徴は、防水性、防錆性、防塵性に優れており、通常の蓄電池より価格が高めに設定されています。しかし、塩害地域に住む方は塩害対応の蓄電池を選ぶことは必須といえます。通常の蓄電池では短期間で故障してしまう可能性が高いからです。

ミライでんちでは、蓄電池の塩害対策の相談も受け付けております。

蓄電池に関してお悩みの方は、お気軽にお問い合わせください。

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