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更新日:2023年8月9日

蓄電池のパワーコンディショナーの選び方!ハイブリット型とは?どう接続されるかも解説

蓄電池について

パワーコンディショナー(パワコン)は蓄電池や太陽光発電システムにとってなくてはならない存在です。直流電力を交流電力に変換できなければ、日常で使用できない電気になってしまうからです。

しかし、生活に馴染みのないパワーコンディショナーや直流・交流と言われてもイメージできませんよね。

この記事では主に以下について解説しています。

  • パワーコンディショナーについて
  • パワーコンディショナーの種類と機能
  • 状況に応じたパワーコンディショナーの選択条件
  • パワーコンディショナーに関するよくある質問

この記事を読めばパワーコンディショナーについての理解が深まり、専門業者の説明がスッと理解できたり、詳細な質問ができたりするようになります。蓄電池の導入を検討している方はぜひ参考にしてください。

 

そもそもパワーコンディショナー(パワコン)とは?

パワーコンディショナーはパワコンとも呼ばれる装置で、太陽光発電や蓄電池から生成される直流電力を、家庭で使用できる交流電力に変換する装置です。

普段電力会社から供給されている電気は交流電力であり、さまざまな家電が交流電力に対応した構造となっているため、交流電力への変換が必要不可欠です。

電力の品質を調整し、電力供給の安定化を図る他、発電量の制御や電力会社へ売電する役割を持っています。

 

蓄電池とパワーコンディショナーはどう接続されている?

パワーコンディショナーの接続は以下の画像を参考にしてください。

蓄電池とパワーコンディショナーは、通常、直接的に接続されます。蓄電池からの直流電力はパワーコンディショナーを通じて交流電力に変換され、電力線路に送られるか、または直接家庭で使用されます。

画像で接続されているパワーコンディショナーはハイブリット型の接続であり、単機能型のパワーコンディショナーの接続とは一部異なります。

 

「ハイブリット型」「単機能型」の違いは?

ハイブリット型と単機能型の主な違いは、パワーコンディショナーが太陽光発電と蓄電池の両方の機能を持つかどうかです。

ハイブリット型は一つのパワーコンディショナーディショナーが太陽光発電と蓄電池の両方を制御します。一方、単機能型は太陽光発電と蓄電池それぞれに専用のパワーコンディショナーが必要です。

以下それぞれについて詳しく解説します。太陽光発電の設置を検討している方は要チェックです。

ハイブリット型パワーコンディショナー

ハイブリット型パワーコンディショナーは、太陽光パネルと蓄電池の両方の電気を変換・管理できる新しいタイプのパワーコンディショナーです。これにより、太陽光発電で生み出された直流電力をそのまま蓄電池に溜めることが可能となり、効率的なエネルギー管理が可能となります。

特徴をまとめると以下になります。

  • 変換による電気ロスが少ない
  • 設置スペースが1台分でよい
  • 一括した電気の管理・調整が可能

ハイブリット型のデメリットは以下の通りです。

  • 1台の金額が高い
  • すでに単機能型を設置していれば交換が必要
  • 後付けする場合は既存設備との相性も重要

太陽光と蓄電池を新たにまとめて導入する場合には簡潔に設置できますが、すでにどちらかを設置している場合は追加工費や相性など、多数の事前確認が必要です。

単機能型パワーコンディショナー

単機能型パワーコンディショナーは、太陽光発電システムと蓄電池システムが独立しているタイプのパワーコンディショナーです。

それぞれのシステムに専用のパワーコンディショナーが必要となるため、太陽光発電と蓄電池を設置する場合、パワーコンディショナーが2つ必要です。

このタイプの特徴は以下が挙げられます。

  • 太陽光発電システムのパワーコンディショナーを交換することなく、蓄電池を後付けできる
  • 太陽光発電メーカーを気にする必要がない
  • パワーコンディショナーの設置場所が必要になる

すでに太陽光発電が設置されている家庭は、単機能型と蓄電池の設置だけで済みますが、デメリットも存在します。それは、停電時に太陽光発電との連携が苦手である点です。

太陽光と蓄電池のそれぞれに設置したパワーコンディショナーがそれぞれの電気を調整するため、変換時に電気ロスが生まれてしまいます。また、ケーブルに電気が通る際にも電気ロスが生まれてしまうので、ハイブリット型に比べると非効率な特徴があります。

 

蓄電池に最適なパワーコンディショナーはどっち?

ハイブリット型と単機能型の特徴を改めてみてみましょう。

ハイブリット型太陽光と蓄電池を一括で制御・管理が可能な高機能どちらかを後付けする場合には手間が多い
単機能型太陽光と蓄電池のそれぞれに設置が必要どちらかを後付けする場合には比較的容易

すでに太陽光発電が設置されているのであれば、機能的にはハイブリット型のパワーコンディショナーを設置した方がいいでしょう。

しかし、既存のパワーコンディショナーの交換による工事費や機種代はハイブリット型の方が高価なため、導入予算に応じた検討が必要です。

長期的な目線で考えると、ハイブリッド型を導入した方が電気ロスが少なく効率的な運用ができます。また、太陽光との相性によって機種メーカーの選択が必要なため、専門業者にしっかりと相談してください。

 

停電時でも安心なパワーコンディショナーの「自立運転機能」

パワーコンディショナーには「自立運転機能」という機能が備わっている機種があります。

自立運転機能とは、停電時に電力会社からの供給路を遮断し、蓄電池と太陽光からの供給に切り替える機能です。

自動と手動があり、自動タイプでは停電を検知した約5秒後に切り替わるため、すぐに電気が供給され夜間でも部屋を明るくできます。対して手動は自分で切り替える作業が必要ですが、雷などによる異常な電気による誤作動の心配がありません。

ほとんどのパワーコンディショナーに備わっている機能なので、緊急時にすぐ対応できるよう準備しておきましょう。

 

太陽光発電:パワーコンディショナーと蓄電池の関係性

太陽光発電システムのパワーコンディショナーは、太陽光発電・蓄電池・分電盤の間に位置しています。

ソーラーパネルは発電、蓄電池は充電と放電といった単調な機能のため、パワーコンディショナーはコンピューターのように3方向の電気を管理しています。

太陽光からの発電量と電気の使用量、蓄電池の充電量を管理し、過剰に発電された電気を売電するのもパワーコンディショナーが役割を担っています。

また、蓄電池は直流での充放電が最も効率が良いため、交流に変換するパワーコンディショナーが必要不可欠です。

太陽光と蓄電池のパワーコンディショナーは別?

太陽光と蓄電池の構造自体に大きな違いはありません。しかし、電気が流れる方向や機能が異なるため別物と言えます。

蓄電池と太陽光を別々に購入する場合では、それぞれにパワーコンディショナーがセットでついてくるため、機種によって適したパワーコンディショナーがあるとわかりますね。

しかし、ハイブリッド型パワーコンディショナーは、蓄電池と太陽光の双方の管理ができる高機能です。そのため、ハイブリッド型は同じものだと言えます。

 

蓄電池のパワーコンディショナーに関するよくある質問

蓄電池のパワーコンディショナーについてよくある質問をまとめました。

蓄電池にもパワーコンディショナーって必要なんですか?

蓄電池からの直流電力を家庭で使用できる交流電力に変換するために、パワーコンディショナーが必要です。

一般的な家電の取扱説明書には「交流100V 50/60Fz」と記載があり、直流では使用できません。

蓄電池はどこに設置したらいいですか?

屋内設置型・屋外設置型の2タイプがありますが、蓄電池の設置は消防法による規定があるため、一概には回答できません。立地や設備などによってどこに設置するか変わるため、事前に専門業者へ相談してください。

インバータとの違いはなんですか?

インバータは直流電力を交流電力に変換する装置で、パワーコンディショナーはその機能に加え、電力の品質を調整し、電力供給の安定化を図る役割も果たします。

交流電力への変換だけならインバータでも足りますが、売電や充電といったシステムの連携はできません。

直流と交流ってなんですか?

波形で表した場合、直流は直線、交流は波で表されます。直流は一定の電力供給が得意なため、電池のおもちゃのように単調な電子機器に使用されます。

一方交流は、電力消費の変化に対応するのが得意なため、テレビの映像切り替えや冷蔵庫の自動運転などの複雑にエネルギー消費する電子機器に必要な電気です。

 

【まとめ】蓄電池のパワーコンディショナーは機能と互換性で選ぼう

パワーコンディショナーの選択は、導入したい蓄電池や太陽光システムによって異なります。

ハイブリッド型は太陽光発電と蓄電池の両方を一体化して管理する能力を持ちますが、単機能型は特定のエネルギーシステムに特化した管理を得意としています。

また、自立運転機能を持つパワーコンディショナーは、電力供給が途絶えた場合でも電力を維持する能力です。

これらの要素を考慮に入れて、最適なパワーコンディショナーを選びましょう。

蓄電池や太陽光システムの導入について詳しく知りたい方は、ミライでんち無料相談をご利用ください。

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