蓄電池は目的別で使い方を変えると効果的!上手に活用する方法も解説
「蓄電池の効率的な使い方は?」
蓄電池の導入後、どのように使うのが正解なのか、蓄電池の使い方を詳しく知りたくなります。ほかにも「蓄電池の運転モードって?」このような疑問も出てくるでしょう。
蓄電池の使い方は、目的によって使い分けるのがおすすめです。
本記事では、蓄電池の目的別の使い方や基本的な運転モードの解説をしますので、蓄電池の効率的な使い方が知りたい方の参考になる内容です。ぜひ最後までご覧ください。
目次
蓄電池の使い方は目的によって使い分けよう
蓄電池の主な目的は「節約と売電」「非常時の備え」が挙げられます。
ここでは、蓄電池を2つの目的で使い分けることで、どのような効果があるのかを説明します。
節約と売電
蓄電池は、節約や売電を目的として導入されるご家庭が多いです。蓄電池単体の場合、電気料金の異なる時間帯を利用して充電することで節約できます。
具体的には、夜間に電気料金が安くなるプランを利用して夜に電気を充電し、電気料金の高い昼間に貯めた電気を使用する方法です。
一方、蓄電池は、太陽光発電と一緒に使うことで節約だけではなく、売電も可能になります。
太陽光発電で自家発電した電気を売電することで、経済的なメリットが得られます。
ただし、FIT制度が終了したあとは売電単価が下がる点に注意が必要です。とはいえ、売電できるFITが終了したとしても、節約効果の高さに魅力を感じて、導入するご家庭も増えています。
【FIT制度とは?】
太陽光発電を設置してから10年間、一定の価格で電気を買い取ってもらえる制度です。
FITについてやFIT終了後の蓄電池導入のメリットやデメリットなど詳しい内容を下記の記事で紹介していますので、ぜひご覧ください。
関連記事:FIT制度後は蓄電池でお得に節約!導入手順やメリット・デメリットを解説
非常時の備え
蓄電池を購入する目的の一つとして非常時の備えが挙げられます。
蓄電池は、停電や災害時に蓄電池に貯めておいた電気を使用できるため、電気復帰までの不安を軽減できるのがメリットです。
また、蓄電池を非常時のための備えとして使う場合、どこまで供給するのかで蓄電池のタイプを選ぶ必要があります。
供給は「全負荷」と「特定負荷」に分かれており、以下の範囲で供給可能です。
- 「全負荷」は家庭で使う電気をすべて蓄電池から供給
- 「特定負荷」は特定の部屋や電気機器にだけ、蓄電池から100Vの電気を供給
ただし、最大で使える電気は蓄電池・パワーコンディショナーの最大出力までとなる点に注意してください。
また、災害時を目的とする場合、容量の大きい蓄電池のほうが、供給できる電気や時間が大きくなるため安心です。
関連記事:全負荷型蓄電池は停電時に大活躍!機能やメリット・デメリットについて解説
蓄電池は大きく分けて3つの運転モードがある
蓄電池を効率的に活用するために、蓄電池の運転モードを理解しておきましょう。
蓄電池の運転モードは各メーカーの機種によって異なりますが、大きく3つのモードに分類されています。ここでは、各モードを詳しく解説しますので、参考にしてください。
経済優先モード
経済優先モードとは、経済効果を優先させて運転するモードです。
経済優先モードにする際、蓄電池単体の場合と太陽光発電と一緒に使うことで得られる効果が異なります。
蓄電池単体の場合 | 安い料金である深夜帯での蓄電が優先される |
太陽光発電と併用の場合 | 太陽光発電で自家発電し、そこから家庭で使用する電気を除いた、余剰電気が優先的に売電される |
また、経済優先モードには、自動と時刻指定ができるタイプの蓄電池がありますので、ご家庭の生活スタイルによって選びましょう。
ただし、FITが終了すると、経済優先モードの利用もできなくなる点に注意が必要です。
環境優先モード
環境優先モードとは、太陽光発電システムと連携して、自家発電した電気を優先して家庭に使います。そのため、太陽光発電との連携が必須です。
自宅の電気を太陽光発電でまかなうため、公的電気の節約につながります。経済優先モードほどではありませんが、経済的なメリットも得られるでしょう。
蓄電優先モード
蓄電優先モードとは、停電時や災害時のために電気を貯めるモードです。
具体的には、蓄電池の残量が一定基準より少なくなった場合、電力会社から電気を購入したり、太陽光発電で自家発電した電気を充電したりして、一定残量を保持します。
停電時に備えるモードを優先させるため、特に小さな子どもがいるご家庭や年配の方がいる世帯におすすめです。
蓄電池のおすすめ運転モードを状況別で紹介
蓄電池のおすすめの運転モードは、ご家庭の状況や生活スタイルによって変わります。
状況別でおすすめのモードは、以下の表を参考にしてください。
モード | 状況 | おすすめの理由 |
---|---|---|
環境優先モード | FITが終了したご家庭 | FITの終了後は、売電価格が下がります。 電力会社から買う電気の方が高くなるため、余剰電気を売電せずに蓄電池に電気を貯めて、自家消費するのがおすすめです。 |
経済優先モード | FITを利用中のご家庭 | FITの利用中で売電価格が高く、時間帯によって料金が安くなるプランの場合、太陽光発電で発電された余剰電気を売電することで、経済効果が上がります。 |
蓄電優先モード | 災害時に備えたいご家庭 | 蓄電池に貯められた電気を、停電時や災害時のために備えたい人におすすめです。 |
紹介した3つのモードは、太陽光発電と一緒に使うことで、得られる効果が変わってきます。
太陽光発電と蓄電池を併用した賢い使い方
蓄電池を賢く活用する方法として、太陽光発電との併用が挙げられます。電気を効率的に使う方法は以下のとおりです。
- 昼間に発電した電気を蓄電池に充電して、発電量の少ない朝と夜に活用する
- 昼間に発電した余剰電気は売電する
- 夜間の電気料金の安い時間帯の電気を蓄電池に蓄えて使用する
自家発電した電気を効率的に家庭で使用しながら、余剰電気は売電することで、電気料金の節約や高い経済効果が得られます。
蓄電池の使い方の注意点
蓄電池は、性能を低下させないように使い方に注意が必要です。以下の内容に注意して使用することで、蓄電池の劣化も防ぐ効果があります。
- 高温多湿になる場所に置かない
- 充電・放電をしすぎない
- 1日1サイクルを心がける
蓄電池は、高温多湿に弱いため、直射日光が当たらない場所や換気が十分にできる場所に設置してください。
関連記事:蓄電池に適した設置場所を屋内と屋外別で解説!設置に必要な条件も紹介
また、1日1サイクルに充放電を抑えることで、蓄電池を長く使い続けられます。
【1サイクルとは?】
蓄電池の充放電の1サイクルは、0%から100%まで充電後、0%まで使い切る流れでカウントします。
蓄電池の使い方に関するよくある質問
蓄電池の使い方に関してよくある質問を3つ、厳選してお答えします。蓄電池を活用するために参考になる内容になっていますので、見ていきましょう。
蓄電池の上手な使い方は?
蓄電池を上手く活用し、長持ちさせるための使い方は以下のとおりです。
- 高温多湿の場所に設置しない
- 過充電や過放電はしない
- 充電してから保管する
- 運転モードを知っておく
蓄電池を上手に使うことで、大きな経済効果だけではなく、蓄電池を安心して長く使い続けられます。
蓄電池の残量設定のおすすめは?
蓄電池の残量設定は、いざというときのために、20%-30%程度残しておくことが一般的におすすめされています。万が一の災害時や停電時のために、余裕をもって残量設定をしておきましょう。
蓄電池はいつ使う?
蓄電池に貯めた電気は以下の使い方が挙げられます。
- 深夜に貯めた電気の活用で電気代削減
- 災害時、停電時に活用できて安心
主に蓄電池の役割は、電気の節約と停電時や災害時のために電気を備えておくことです。
まとめ:蓄電池は運転モードの使い方を理解して最大限に活用しよう
蓄電池を使う目的は「節約と売電」「非常時の備え」です。
また、蓄電池は「経済優先・環境優先・蓄電優先」の3つの運転モードに分類されており、目的によって使い分けます。ほかにも、蓄電池は太陽光発電と一緒に使うことで、より効率的な使い方ができるのでおすすめです。
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