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更新日:2024年5月20日

蓄電池に適した設置場所を屋内と屋外別で解説!設置に必要な条件も紹介

蓄電池について

「蓄電池の設置場所はどこがベストなのかな?」

蓄電池は、屋内型だとエアコンの室外機1台分ほどの大きさ、室外型だとエアコンの室外機1〜2台分ほどの大きさがあるため、設置場所に悩んでしまう方も少なくありません。

ほかにも「蓄電池にふさわしい設置場所は屋内と屋外でどう違うの?」「設置する際に、どれほどの広さが必要?」このような疑問も出てくるのではないでしょうか?

本記事では、蓄電池の設置場所を屋内と屋外でどのようなメリット、デメリットがあるのかをご紹介します。

また、屋内と屋外別で蓄電池にふさわしい設置場所や設置に必要な条件も解説します。

蓄電池の設置に悩んでいる方の参考になる内容になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

【本記事のサマリー】
・屋内用の蓄電池は天候の影響を受けないが、設置する場所が限られる
・屋外用の蓄電池は設置場所の選択肢は多いが、天候の影響を受ける
・屋内用の蓄電池にふさわしい設置場所は『高温多湿になりにくい』『床に強度がある』『音がきにならない』
・屋外用の蓄電池にふさわしい設置場所は『日光が直接あたらない』『高温多湿になりにくい』『塩害に対応できる』『寒冷・積雪に対応できる』
・蓄電池の設置は『設置に必要な広さ』『重さに耐えられる強度』『搬入経路の確保』が必要
・蓄電池を適していない場所に設置するリスクは『保証対象外になる可能性』『蓄電池の劣化を早める』『故障しやすくなる』

 

蓄電池の設置場所【屋内と屋外】で異なるメリットとデメリットを解説

蓄電池を設置する場所は、屋内と屋外によってどのようなメリットやデメリットがあるのかを、下記の表でご紹介します。

メリットデメリット
屋内用の蓄電池・天候の影響を受けない・運転音が気になる場合がある・分電盤の位置によって設置できる場所が限られてしまう
屋外用の蓄電池・室内の設置する場所を探さなくてよい・運転音が気にならない・天候の影響を受けやすい・搬入経路の確保が必要になる

ご家庭の状況や周辺環境によって、どちらのタイプが合っているかの参考にしてください。

また、一般的には蓄電容量が6kWhを超える製品の場合、ほとんどが屋外型タイプになります。

 

屋内で蓄電池にふさわしい設置場所

室内に蓄電池を設置する際は、設置環境や設置する場所の強度に注意が必要です。詳しく見ていきましょう。

高温多湿になりにくい場所

屋内に蓄電池を設置する場合は、高温多湿を避けた場所を選びましょう。

狭い場所や押し入れ、クローゼットなどへ蓄電池を設置するのは避けてください。換気を十分にできない可能性が高く、蓄電池から出る排熱で高温多湿になりやすい場所です。

また、洗面所や脱衣所なども湿度が高くなりやすいため、蓄電池の設置には向いていません。

高温多湿になりにくい、換気が十分にできる場所に蓄電池を設置してください。

蓄電池から出る音が気にならない場所

蓄電池から出る運転音は、約35db〜40dbと発表されています。具体的には、図書館の室内ほどの音の大きさや、エアコンの室外機より小さめの音に例えられます。

日中であれば、気にならない程度の音と言えますが、夜間になり、周りが静寂になると運転音が気になる方もいます。

そのため、静かな書斎や寝室などは避けて、音が気になりにくいリビングや人の集まる場所に設置するのがおすすめです。

床の強度が高い場所

蓄電池を屋内に設置する際は、床の強度の高さも重要です。蓄電池は、軽くても50kg以上あり、重いタイプになると200kg近くのものもあります。

そのため、その重さに耐えられる床の強度が必要です。また、蓄電池は一度設置すると容易に移動できなくなるため、長年、蓄電池の重さに耐えられる床の強度が必要になります。

床の強度に不安がある方は、設置する場所を業者と相談しながら選んでください。最終的に、リフォーム業者に床の補強工事を依頼する必要が出てくる可能性もあります。

 

屋外で蓄電池にふさわしい設置場所

蓄電池の屋外設置では、自然環境に対応できる場所がおすすめです。屋外設置にふさわしい場所を詳しくみていきましょう。

日光が直接あたらない場所

蓄電池を屋外に設置する際は、日光が直接あたらない場所にしてください。

蓄電池に直接日光があたると、蓄電池本体の劣化が早くなってしまうほか、日光にあたることで蓄電池が高温状態になり、発火してしまう可能性があるため危険です。

実際に多くのメーカーで、日光のあたりやすい建物の南側への設置は原則不可とされています。しかし、住宅や周辺の状況に合わせて設置をするのが一般的な流れとなります。

日光のあたりやすい南側にしか設置する場所がない場合は、日除け版を活用して直接日光があたらないようにする必要もでてきます。

そもそも、メーカーが原則不可とする場所に蓄電池を設置すると、保証の対象から外れる可能性もあるため、事前にメーカーに相談しておきましょう。

高温多湿になりにくい場所

屋外設置の場合も、高温多湿になりにくい場所に蓄電池を設置しましょう。

高温多湿になる環境に設置してしまうと、蓄電池の劣化を早め、故障してしまう可能性が高まります。

屋外で高温多湿になりにくい場所は、水はけのよい、周りに障害物が少なくて風通しのよい場所です。

設置場所に不安がある方は、設置業者と相談しながら決めてください。

塩害に対応できる場所

塩害に対応できる場所は、塩害地域から外れた場所です。一般的に、海岸から2km以内の地域は塩害地域と定義されています。 

海の近くにお住まいの方は、塩害により通常の蓄電池の設置ができない可能性があります。メーカーの許可が得られない場合、保証の対象外となるため、注意が必要です。

塩害とは、波しぶきや潮風の空気中に含まれる塩分によって、金属や畑などに塩分が浸食して悪影響を及ぼしてしまうことです。

そのため、通常の蓄電池では、塩害の影響によって劣化を早めてしまいます。海の近くにご自宅がある場合、塩害に対応している蓄電池を選びましょう。

蓄電池の塩害についてや、塩害対応の蓄電池の特徴を詳しく知りたい方は以下の記事が参考になりますので、ぜひご覧ください。

関連記事:蓄電池の塩害仕様は必要?蓄電池のタイプを選ぶ基準を解説

寒冷・積雪に対応できる場所

蓄電池は、寒冷・積雪にも注意が必要です。気温がマイナスになる寒冷・積雪地域では、蓄電池の性能が下がってしまい、劣化を早めるリスクがあります。

ほかにも、寒さによってエネルギー効率が悪くなってしまうため、寒冷・積雪地域への蓄電池設置はおすすめされていません。

このようなケースでは、耐寒性能が優秀なタイプの蓄電池を選ぶ、設置する場所を地面より高い場所にするなどの工夫で設置できる可能性があります。

メーカーや設置業者と相談しながら決めていきましょう。

 

蓄電池の設置に必要な広さと設置条件

蓄電池を設置するためには、設置に必要な広さと搬入経路の確保、設置場所が蓄電池の重さに耐えられるなどの条件をそろえる必要があります。

下記の表で蓄電池の一般的な大きさと重さを紹介します。

蓄電池の平均的な大きさ蓄電池の平均的な重さ
屋内設置型エアコン室外機1台分約60~170㎏
屋外設置型エアコン室外機1~2台分約120~250㎏

ほかにも、搬入経路と作業スペースの確保も必要です。運搬に必要な広さは約80cm幅で、自転車を押して通れるくらいの幅が必要(しかし、1mを超える大きさの蓄電池もある)になります。

また、設置作業・メンテナンス作業を行うスペースも必要です。

ただし、蓄電池はコンパクト化が進んでいることから、今後は設置条件も緩和していくでしょう。

 

蓄電池を適していない場所に設置することのリスク

蓄電池を適していない場所に設置してしまうと、メーカー保証の対象から外れてしまうリスクがあります。

また、蓄電に適していない場所への設置は、劣化を早めたり、故障してしまったりするリスクにもつながります。

そのため、蓄電池を設置する場所は、メーカーや蓄電池に関して知識のある販売店、設置業者と相談しながら決めましょう。また、設置する場所を事前に調査してもらうのも方法の一つです。

蓄電池を長く使い続けるために、リスクにつながりそうなことは、専門業者に相談して回避していきましょう。

 

蓄電池の設置場所でよくある質問

蓄電池の設置場所に関してよくある質問を3つ、厳選してお答えします。

蓄電池に必要なパワーコンディショナーを設置する場所や、蓄電池に関わる法律についての内容となっています。大切な内容ですので、最後までご覧ください。

蓄電池は家のどこに置く?

蓄電池は、家の中に設置する場合でも、高温多湿になりにくい場所に設置する必要があります。

また、日差しが直接当たらない場所や、結露しない風通りのよい場所がおすすめです。

ほかにも、屋内型の蓄電池はエアコン室外機1台分の大きさがありますので、設置する十分なスペースの確保が必要です。

蓄電池パワーコンディショナーの設置場所は?

蓄電池のパワーコンディショナーは、ブレーカーの近くに設置することが基本です。ブレーカー(分電盤)との距離が離れすぎると、電気のロスが大きくなり、効率が悪くなります。

そのため、蓄電池のパワーコンディショナーは、ブレーカー近くに設置するのが一般的です。

蓄電池の設置方法や場所は消防法で制限される?

蓄電池の設置方法や場所は、消防法で制限されるものがあります。消防法に定められている内容は以下のとおりです。

  • 17.76kWh以上の家庭用蓄電池は消防署に届けを出す
  • 換気しやすい場所に設置する
  • ダクトや配線も燃えにくい素材を使用する
  • 10kWh以上の家庭用蓄電池は自宅の壁から3m以上離す
  • 転倒しないところに設置する
  • 浸水しないところに設置する

蓄電池を正しく設置するためには、蓄電池に関する正しい知識のある専門業者や施工業者に任せた方が安心できますので、相談して決めましょう。

 

【まとめ】蓄電池は最適な設置場所に置くことで性能性が高くなる

蓄電池は、屋内・屋外で最適な設置場所が異なります。蓄電池の性能を保つためにも最適な場所を選びましょう。

また、蓄電池の設置には、設置する場所の事前調査が必要になる場合や、搬入経路の確保なども必要になりますので、蓄電池の知識が豊富な専門業者に相談するのが安心です。

ミライでんちでは、ご家庭に合った蓄電池のご相談を受け付けております。蓄電池に精通しているスタッフが、蓄電池の設置場所に関する疑問にもすべてお答えします。ぜひお気軽にお問い合わせください。

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