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更新日:2024年5月29日

太陽光発電に寿命はある?実際の寿命と正しいメンテナンス方法を解説

太陽光発電について

「太陽光発電って寿命があるの?」
「太陽光発電を長い期間活用する方法とは?」

太陽光発電は、正しいメンテナンスや対策を実施しなければ、想定よりも早く寿命が尽きてしまう可能性があります。管理をメーカーや業者に任せきりにするのではなく、自分自身で最低限の知識やメンテナンス方法を知っておきましょう。

本記事では、太陽光発電の寿命やメンテナンス方法、寿命を延ばすための対策まで解説しています。長く太陽光発電を活用したいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

太陽光発電システムの実際の寿命は?

住宅用の太陽光発電は法定耐用年数が17年と定められています。あくまでも参考年数であるため、必ずしも17年しか使用できないわけではありません。正しい知識とメンテナンス法を身につければ、法定耐用年数を超えて使用可能です。

ここでは、太陽光発電システム各設備の本来の寿命について以下の3つを解説します。

  1. 太陽光パネルの寿命は30年とされている
  2. パワーコンディショナーは10〜15年が寿命
  3. 蓄電池の寿命は10〜15年が目安

太陽光パネルの寿命は30年とされている

太陽光パネルはシステムのなかでも寿命が長く、30年とされています。また、太陽光パネルの保証期間が10年に設定されているメーカーも多いです。メーカーによっては、保証期間が15〜20年としている場合もあり、保証期間を延長できるサービスも提供しています。メーカー側も、長い保証期間を設けている点から、太陽光パネルの寿命は長く持つと考えられます。

パワーコンディショナーは10〜15年が寿命

パワーコンディショナーとは、太陽光発電で発電した電力を家庭の電気として活用するために、電力を変換する設備です。電力の変換効率が高いほど、家庭の電気代削減の効果が高いです。

パワーコンディショナーは複雑な仕組みであるため、寿命も10〜15年と太陽光パネルよりも短い基準にされています。また、一般的に5〜10年の保証期間が設定されているメーカーが多いです。長期間の活用を目指すために違和感があればメーカーに連絡し、適正なメンテナンス・修理を受けましょう。

パワーコンディショナーを詳しく解説した記事があるので、合わせて参考にしてください。

関連記事:パワーコンディショナーとは?仕組み・寿命・機能・種類・必要性を徹底解説!

蓄電池の寿命は10〜15年が目安

蓄電池は、環境や条件によって異なりますが、基本的に10〜15年が寿命とされています。しかし、正しい方法で使用しなかったり、環境の悪い場所に設置したりすると、寿命が早まる原因になるため注意が必要です。

また、充放電のサイクル数が重なると、蓄電池が少しずつ劣化していきます。蓄電池の寿命について、過去記事で解説しておりますので参考にしてください。

関連記事:家庭用蓄電池の寿命『使用期間』『充放電のサイクル回数』の目安を解説

【重要】太陽光発電システムの寿命を延ばすための3つの対策

太陽光発電の設置後、そのままにしておくだけでは寿命は伸びません。太陽光発電システムの寿命が伸びれば、売電収入や電気代削減の金額が増え、長く家庭の経済面をサポートをしてくれます。長く太陽光発電を活用するために、寿命を延ばす対策を理解しておきましょう。

ここでは、太陽光発電システムの寿命を延ばすための3つの対策を解説しています。

  1. 定期的な発電量の確認
  2. 定期的なメンテナンスを実施する
  3. トラブル時はメーカーの保証制度を活用

①定期的な発電量の確認

定期的に太陽光発電の発電量を確認していれば、システムに異常があった場合に素早く違和感に気付けます。一般的な家庭に導入される太陽光発電は「4〜5kW」です。たとえば「4kW」の太陽光発電で発電される電力の1日の平均値は「12.5kWh」です。定期的にモニターで確認し、平均値から離れた数値を確認した場合は、メーカーや専門業者に連絡しましょう。

「12.5kWh」は平均値であるため、実際に自宅で発電される量を事前に確認しておくと正確に確認できます。

②定期的なメンテナンスを実施する

定期的なメンテナンスを実施しなければ、シミュレーションよりも発電量を下回ってしまう可能性があります。太陽光発電の発電量やパワーコンディショナーの変換効率が下がってしまえば、売電収入や電気代削減の効果が薄まるため、定期的なメンテナンスがおすすめです。

住宅用の太陽光発電は、3〜5年に1回程度のメンテナンスが推奨されています。一回あたりの定期点検の費用は「約2.9万円」です。

③トラブル時はメーカーの保証制度を活用

太陽光発電は長期間の使用を想定しているため、メーカーは保証期間を長く設定しています。一般的に、10年以上の保証サービスを提供しているメーカーが多いです。太陽光パネルやパワーコンディショナーでトラブルを発見した場合、メーカーに一度問い合わせてみましょう。

メーカーによってはさらに保証期間が長い場合もあるため、導入時に保証期間を確認しておくとトラブルが起きても安心です。

実際に太陽光発電に寿命がきたら起こる現象

太陽光発電の寿命タイミングが来たにもかかわらず、そのままにしておくと交換費のみならず、修理費までかかってしまう可能性があります。高額の出費を出さないためにも、事前に寿命タイミングの現象を把握しておきましょう。

実際に太陽光発電に寿命がきたときに起こる現象は、以下の3つです。

  1. 太陽光パネルの発電効率の低下
  2. パワーコンディショナーの変換効率の低下
  3. 太陽光発電システムの破損

太陽光パネルの発電効率の低下

太陽光パネルは、年数を重ねていくと少しずつ発電効率が下がっていきます。太陽光パネルの劣化率は、年間で「0.27〜0.50%」です。この数値を参考にし、単純に年数で乗算すれば10年後の発電効率は「3〜5%」ほどの低下が予想されます。年間の劣化率よりも、大きく外れた数値が確認された場合は寿命や故障の可能性もあるので、一度メーカーに問い合わせてみてください。

パワーコンディショナーの変換効率の低下

パワーコンディショナー変換効率とは、家庭で電力を使うための交流電力に変換する重要な指標です。住宅用の太陽光発電のパワーコンディショナーの場合、電力の変換効率は95%前後とされています。

変換効率が下がってしまえば、太陽光発電の電力を有効的に活用できません。寿命が来る前のメンテナンス、交換を検討しましょう。

太陽光発電システムの破損

寿命期間を超えて使用し続けていると、太陽光発電システムの破損につながります。太陽光発電システムは複雑であるため、1つのシステムが故障すると他のシステムへの障害へつながる可能性もあります。

また、自然災害や鳥の糞害によるシステム破損もあるため、日頃からの日常点検、メーカーや業者の定期点検を忘れずにおこなうようにしましょう。

太陽光パネルの1枚あたりの処分費用の価格は?

太陽光発電の寿命がきて撤去する場合、処分費用がかかります。

「18kg以下」の単結晶太陽光パネルであれば、1枚あたり「約1,200円」の処分費が相場です。なお、平均的な太陽光パネルの1枚の重さは「15㎏」です。

「4kW」の容量の太陽光パネルの枚数が20枚ほどであることから「約24,000円」で処分してもらえます。この金額は処分費用であるため、処分するための工事費用が別途かかるので注意してください。工事費用は一般的な住宅で「20〜30万」程度です。

まとめ:太陽光発電の寿命対策を実施し、長期的に活用しよう

太陽光発電の寿命を延ばすためには、日常的な点検や定期点検を欠かさずおこなうようにしましょう。明らかなトラブルや、機能の低下はメーカーの保証が使えるため、保証期間を確認しておくと日頃から安心して太陽光発電を使用できます。

太陽光発電のメンテナンスや処分には、基本的に費用がかかります。日常的に資金計画をして準備しておくと、突発的なトラブルに迅速に対応可能です。

ミライでんちでは太陽光発電や蓄電池といった再生可能エネルギーを活用した、電気を自給自足できる生活をご提案しております。

太陽光発電、蓄電池の導入に際しては、補助金の活用方法についても無料でアドバイスをおこなっておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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