ソーラーローンとは?基本の知識とソーラーローンを取り扱う金融機関を紹介!
「ソーラーローンとは何?」
「ソーラーローンはどこの金融機関でできるの?」
近年、環境にやさしく、家計の負担を軽減できる太陽光発電が大きな注目を浴びています。しかし、初期費用が高いため、太陽光発電の導入を断念する方も少なくありません。
本記事では、太陽光発電の初期費用を抑えるためのひとつの手段である「ソーラーローン」について詳しく解説します。ソーラーローンを正しく理解すれば、今すぐに資金を用意できない方でも導入可能であり、余裕を持って返済計画が立てられるでしょう。ぜひ、参考にしてください。
目次
ソーラーローンとは?どのような人が検討するべきか
ソーラーローンとは、太陽光発電システムの導入や関連設備の購入資金を確保するための特定のローンを指します。ソーラーローンの利用により、一般の家庭でも高額な初期費用を用意しなくても、太陽光発電システムが導入可能です。
ソーラーローンで導入を検討すべき方は、以下のような方が挙げられます。
- 初期費用の全部を一度に支払えない方
- 売電収入や家の電気代の節約を期待している方
- 大容量・高性能の太陽光発電システムを導入したい方
しかし、ソーラーローンを組む際には、返済計画や金利、将来の売電収入などをしっかりと考慮する必要があります。
ソーラーローンのメリット3つ
前述したとおり、ソーラーローンは自己資金を多く用意しておかなくても、太陽光発電を導入できる点がメリットのひとつです。しかし、初期費用を抑えられる以外にも、金銭面のメリットが受けられます。ここでは、ソーラーローンを活用するメリットを以下の3つについて解説します。
- 低金利のローンが組める
- 長い期間かけて返済可能
- 頭金なしでも審査が通りやすい
①低金利のローンが組める
ソーラーローンの金利は、一般的な消費者ローンやクレジットカードのキャッシングなどに比べて、低い利率で借り入れできます。
太陽光発電システムは、環境にやさしい再生可能エネルギーを推進するためのものです。そのため、国や地方自治体が導入のサポートを目的に、低金利のローンを提供しているケースが多くあります。
しかし、ソーラーローンを組む際、変動金利か固定金利の選択によって、支払い総額が大きく変動するので注意が必要です。
なお、変動金利、固定金利を含めた金利の相場は、2022年1月時点で「2.5%」です。
②長い期間かけて返済可能
ソーラーローンは、一般的に10〜20年といった長期間にわたる返済が可能です。太陽光発電システムの導入費用は高額であるため、長い返済期間を設けて月々の返済額を低く抑えられます。
日々の家計の負担を軽減しながら、再生可能エネルギーの恩恵を受けられるでしょう。
③頭金なしでも審査が通りやすい
一般的な住宅ローンや車のローンでは、ある程度の頭金を準備するケースが多いです。
しかし、ソーラーローンの場合は頭金なし、あるいは少額の頭金での申し込みも多く受け付けられています。頭金なしでも審査が通りやすい理由は、売電収入が得られる期待があったり、ソーラーパネル自体が担保になったりするためです。
また、各自治体では、太陽光発電の導入に補助金制度を設けている地域もあります。補助金がローンの元手や返済の一部として利用されるため、金融機関のリスクが軽減され、審査が通りやすくなる場合があります。
ソーラーローンのデメリット3つ
融資を受けやすく、低金利で長期間の返済が可能であるソーラーローンですが、金銭面でのデメリットもあります。デメリットを理解しておかないと、突発的な多額の出費に対応できないケースも出てくるでしょう。あらかじめ以下のデメリットの3つを把握しておいてください。
- 金利コストが下がる
- 固定金利・変動金利の選択で、支払額が大きく変わる
- 設備が故障し、ローンだけが残るリスクがある
①金利コストがかかる
比較的低い金利で融資が受けられるソーラーローンですが、長期間の利息を払い続ける点はデメリットともいえます。ソーラーローンを活用すれば、太陽光発電を一括で購入する場合と比べて、最終的な支払い総額が高くなります。
そのため、金利コストを考慮したうえで最終的な総額を確認し、ソーラーローンを検討するのがおすすめです。
②固定金利・変動金利の選択で、支払額が大きく変わる
ソーラーローンの金利には、固定金利と変動金利の2種類あります。固定金利は、ローン期間中は一定の金利が適用されるのに対し、変動金利は金利の市場状況によって変動します。
もし変動金利を選択した場合、金利が上昇すれば返済額が増加するリスクがともなうため注意が必要です。ご自身の返済計画やリスク容認度に応じて、適切な金利タイプを選択してください。
③設備が故障し、ローンだけが残るリスクがある
ソーラーパネルや関連設備は長期間の使用を前提としていますが、故障やトラブルが発生する可能性も否定できません。もし、設備が故障し、早期に修理や交換が必要になった場合、修理費用とローン返済の負担が同時に生じる場合も考えられます。
最悪の場合、ソーラーローンだけが残るケースも考えられるため、あらかじめ想定しておきましょう。
ソーラーローンを取り扱う金融機関を徹底比較!【シミュレーションあり】
ソーラーローンの金利相場は「2.5%」です。しかし、相場より金利が低い金融機関もあれば、返済期間を長く設けている金融機関もあり、ローンを受ける条件はさまざまです。
この記事では、ソーラーローンを取り扱っている金融機関を以下の表にまとめました。みなさまの条件に合ったソーラーローンを検討してみてください。
金融機関 | 金利 | 返済期間 | 金利の種類 | 借入金額 | 公式ホームページ |
---|---|---|---|---|---|
ジャックス | 2.5% | 15年以内 | 固定 | 上限1,000万円 | jaccs |
アプラス | 2.5% | 15年以内 | 固定 | 上限1,000万円 | アプラス |
ろうきん | 2.0〜3.275% | 20年以内 | 変動固定 | 上限2,000万円 | ろうきん |
イオン銀行 | 3.0% | 1~15年以内 | 固定 | 20~1,000万円 | イオン銀行 |
JAバンク | 東京中央支店1.475〜4.08% (各地域によって変動) | 15年以内 | 変動固定 | 上限1,000万円 | JAバンク |
横浜銀行 | 1.7~2.7% | 1~15年以内 | 変動 | 10~1,000万円 | 横浜銀行 |
山梨中央銀行 | 2.275~5.3% | 500万円以内の場合:10年以内 500万円超える場合:15年以内 | 変動固定 | 10~1,000万円 | 山梨中央銀行 |
ジャックスの条件で利息の支払い総額をシミュレーションしてみましょう。
たとえば、
- 固定金利
- 金利2.5%
- 借入金額1,000万円
- 借入期間15年
- 元利均等返済
上記の条件の場合、利息の総支払い額は「約200万円」です。
「住宅ローンの借り換え」で賢くソーラーローンを返済する方法
しっかりとローンの返済シミュレーションをおこない、月々の支払いに余裕のある家庭は、ソーラーローンをコツコツ返済できます。しかし、当初の計画より支払いの負担が大きく、家計が苦しくなってしまう方も少なくありません。
月々の支払いが難しい場合は「住宅ローンの借り換え」を検討してみましょう。ここでは、ソーラーローンを賢く返済するための方法を解説します。
「住宅ローンの借り換え」で支払い総額を減らす
住宅ローンの借り換えとは、契約中の住宅ローンを一括で支払い、新しく金利の安い住宅ローンを契約する方法です。
住宅ローンの借り換えが成功した場合、当初契約していた住宅ローンよりも返済総額が減少できます。また、浮いた金額をソーラーローンの支払いにあてることで、月々の家計負担を軽減することも可能です。
住宅ローンの借り換えについて、詳しい内容はこちらの記事で解説しています。
関連記事:【必見!】住宅ローンの借り換えで蓄電池・太陽光発電を実質負担ゼロで導入できる?
「住宅ローンの借り換え」を検討する目安は?
住宅ローンの借り換えをする効果が高くなければ、借り換えしても意味がなくなってしまいます。住宅ローンの借り換えをすると、高い効果を受けられる目安は以下の3つです。
- 借り換え先との金利差が1%以上ある
- 住宅ローンの残債が1,000万円以上
- 残りの返済期間が10年以上
あくまでも目安ではありますが、上記3つの条件に当てはまる方は、住宅ローンの借り換えで高い効果を受けられる可能性があります。
「住宅ローンの借り換え」をする際の要注意ポイント
住宅ローンの借り換えにより「固定金利」から「変動金利」へ変更するのが一般的です。しかし、変動金利には注意が必要です。
変動金利は市場の金利に連動するため、最終的な返済額が多くなる可能性があります。借り換え時は支払額が抑えられても、金利が上がってしまえば支払い額は変わらない、またはより多く支払うケースも想定されます。
もちろん、そのまま支払い額が減る可能性もあるため、変動金利がよくない訳ではありません。金利が変動すると考慮したうえで、住宅ローンの借り換えを検討しましょう。
まとめ:ソーラーローンを正しく理解し、余裕を持った資金計画を
ソーラーローンは太陽光発電システムの導入で自己資金を用意できない方でも、無理なく融資を受け、導入費用をまかなえます。しかし、デメリットを考慮したうえで余裕を持った資金計画をする必要があります。
なお、自分では判断できない場合、太陽光発電の専門家や業者に相談しましょう。
ミライでんちでは太陽光発電や蓄電池といった再生可能エネルギーを活用した、電気を自給自足できる生活をご提案しております。
太陽光発電、蓄電池の導入に際しては、補助金の活用方法についても無料でアドバイスをおこなっておりますので、お気軽にお問い合わせください。