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更新日:2024年1月18日

【卒FIT対策】日産リーフを蓄電池として使用する方法!メリット・デメリットも解説

蓄電池について

「日産リーフは蓄電池として使えるの?」

2019年11月より、太陽光発電の固定価格での買取期間(10年間)が順次満了を迎えています。いわゆる卒FITですが、その対策として電気自動車、なかでも日産リーフを蓄電池代わりにできないかと考えている方もいるのではないでしょうか。

結論からいうと、日産リーフは蓄電池として使用でき、太陽光発電の余剰電力を自家消費できるようになります。

この記事では、日産リーフを蓄電池として使用する方法やメリット・デメリットを解説しています。日産リーフを蓄電池として使用し、卒FIT対策をしたいという方はぜひ最後までお読みください!

 

卒FIT後の余剰電力はどうする?2つの方法

卒FITを迎えたあとの余剰電力はどうするか、考えられるのは以下の2つの方法です。卒FIT後の選択肢について、あらかじめ理解を深めておきましょう。

  • 売電を続ける
  • 自家消費する

それぞれについて、くわしく解説します。

売電を続ける

卒FIT後、そのまま売電を続けることを選択できます。自動継続となっている場合は新しい単価で継続して買い取りがおこなわれるため手間がかからず、特に費用も発生しません。

しかし、買取価格は思っている以上に大幅に下がります。電力会社にもよりますが、例えば東京電力エナジーパートナー株式会社の場合、卒FIT後は1kWhあたりの買取価格が8.5円になります。2013年度(10年前)の買取価格は38円なので、その差は歴然でしょう。

買取価格の高い電力会社に変更することも検討できますが、高くても1kWhあたり11円程度と、今までの買取額より大幅に低いことは変わりありません。

長い目で見ると損をしてしまう可能性もあり、将来的には対策が必要といえるでしょう。

参考:省エネ買取標準プラン|再エネプラン|東京電力エナジーパートナー株式会社

参考:過去の買取価格・期間等|FIT・FIT制度|なっとく!再生可能エネルギー|経済産業省

自家消費する

卒FIT後は電力会社に電気を買い取ってもらわず、蓄電池を購入して自家消費する方法があります。昼間、太陽光発電で発生した余剰電力を蓄電池に溜めておき、その電気を夜間に使用することで電気料金を節約できます。

また、災害時の備えになることも大きなメリットです。蓄電池に電気を溜めておけば非常用電源として使用でき、いつ起こるかわからない停電時でも電気を使うことが可能です。

蓄電池の導入にはある程度まとまった費用が必要ですが、最近では補助金を活用できる場合もあります。電気料金は今後も値上がりが続くと予想されており、長い目で見ると費用対効果が期待できるといえるでしょう。

 

日産リーフを蓄電池として使う方法

日産リーフを蓄電池として使用するには以下の2つの方法があります。

  • 定置型
  • 移動式

それぞれについて、くわしく解説します。

定置型

定置型は、V2Hというシステムを使用する方法を指します。

V2Hとは「車から家へ」を意味しており、自宅と電気自動車をつないで、電気自動車に充電した電気を自宅でも使えるようにするためのシステムです。日産リーフを蓄電池として使うためにはV2Hが欠かせず、設置には工事が必要です。

卒FIT対策を考えている場合は、定置型での使用が一般的といえるでしょう。長期的な電気料金の節約に加え、災害時の非常用電源としても大きく役立ちます。

V2Hの製品一覧はこちら

移動式

移動式は、V2Hの代わりにV2Lというシステムを使用する方法を指します。

V2Lとは「車から電化製品へ」を意味し、可搬型EVパワーコンディショナーという専用の機器を介してさまざまな電気製品の電源として使用できます。

設置に工事は必要なく、日産リーフの給電口とつないでスイッチを押し、使用したい電気製品のプラグをコンセントに差し込むだけです。

屋外や出先でも使用でき、災害時の支援車としても活用されています。

 

日産リーフを蓄電池として使うメリット

日産リーフを蓄電池として使う場合、家庭用蓄電池とは違った以下の4つのメリットがあります。日産リーフの購入を迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

  • コストパフォーマンスが高い
  • 補助金制度がある
  • 充電スポットでも充電できる
  • 災害時にも電気を使える

それぞれについて、くわしく解説します。

コストパフォーマンスが高い

日産リーフの蓄電容量は40kWhなのに対し、一般的な家庭用蓄電池の容量は3kWh〜16kWhです。蓄電容量には圧倒的な差があり、日産リーフはコストパフォーマンスに優れているといえます。

それぞれにかかる初期費用(工事費は除く)は、日産リーフが約400万円、家庭用蓄電池(10kWhの蓄電池購入の場合)が約300万円です。そこから1KWhあたりの金額をだしてみると、日産リーフのコストパフォーマンスの高さがわかるでしょう。

実際はリーフとは別にV2H機器の費用がかかりますが、補助金をうまく活用すれば400万円より安く購入することも不可能ではありません。

参考:リーフ[LEAF]|価格・グレード|日産

補助金制度がある

日産リーフ、V2Hともに補助金制度を利用できます。うまく活用すれば100万円以上も安く購入できる可能性があるので、あらかじめよく調べておくようにしましょう。

タイミングを逃すと補助金申請の受付が終了してしまう可能性があるので、注意が必要です。実際、2023年度のV2Hの補助金は、3月末に申請受付を開始してから3ヵ月もしないうちに受付を終了しています。

補助金を使ってお得に購入するためには、補助金の情報に対してつねにアンテナを張っておくことが大切といえるでしょう。

参考:リーフ[LEAF]|価格・グレード|補助金・待遇策|日産

参考:令和4年度補正予算・令和5年度当初予算「クリーンエネルギー自動車の普及促進に向けた充電・充てんインフラ等導入促進補助金」|経済産業省

充電スポットでも充電できる

日産リーフへの充電は、街なかにある充電スポットでも可能です。充電スポットは以前より増えてきているので、あらかじめ自宅近くの充電スポットを調べておくとよいかもしれません。

急速充電スポットは、ディーラーやショッピングモールなどに設置されているパターンが多いです。原則的には有料で会員登録が必要になりますが、一部のスポットや普通充電の使用は無料で利用できる場所もあります。

無料で充電ができ、自宅に電気を持って帰ることができれば、さらなる電気料金の節約につながるでしょう。

災害時にも電気を使える

日産リーフは、災害時にこそ大きな力を発揮するといっても過言ではありません。

一般家庭での一日あたりの使用電力量は約12kWhといわれており、60kWhの日産リーフe+なら約4日間、40kWhの日産リーフでも3日間は電気を使えることになります。全負荷型のV2Hを選べば、すべての家電の使用が可能です。

日産リーフは災害時の非常用電源として大きな役割を果たし、人々の生活に安心感を与えてくれるでしょう。

参考:家庭でのエネルギー消費量について|家庭部門のCO2排出実態統計調査|環境省

参考:リーフ[LEAF]電気自動車(EV)|蓄電池として何日間?|日産

 

日産リーフを蓄電池として使うデメリット

メリットがある一方で、以下のようなデメリットも少なからず生じます。あらかじめ知っておくことで対策できるので、ぜひ参考にしてください。

  • 初期費用がかかる
  • スペースの確保が必要になる
  • 家庭用蓄電池より寿命が短い
  • V2Hと接続していないと蓄電池として使えない

それぞれについて、くわしく解説します。

初期費用がかかる

日産リーフを蓄電池として使用する際、初期費用がかかってしまうことは避けては通れません。日産リーフの購入代金に加えV2Hの機器代と工事費もかかるので、家庭用蓄電池よりトータルコストがかかるといえます。

しかし、最近では補助金制度も充実しているので、うまく活用すれば大幅な値下げを実現することも可能です。また、中古リーフを選択肢に入れることで、さらなるコストダウンが可能といえるでしょう。

スペースの確保が必要になる

日産リーフとV2Hの収納には、それなりの広さが必要です。V2Hは、種類によってはエアコンの室外機より2回りほど大きいものもあります。

日産リーフとV2Hを購入し、いざスペースを確保しようと思ったときに困らないよう、あらかじめサイズ感を把握しておくことが大切でしょう。

家庭用蓄電池より寿命が短い

家庭用蓄電池の寿命は一般的に15年~20年ですが、日産リーフはそれよりも短い8年といわれています。日産リーフのバッテリー保証期間は8年160,000kmと日産から発表されており、保証期間がそのまま寿命と考えられます。一方、家庭用蓄電池は10年保証が一般的です。

ただし、家庭用蓄電池にもいえることですが、バッテリーの寿命を迎えたからといってただちに使用できなくなるものではありません。交換の目安として考えておけばよいでしょう。

参考:リーフ[LEAF]-飛行距離・バッテリー|日産

V2Hと接続していないと蓄電池として使えない

日産リーフは、V2Hと接続しているときだけ蓄電池として使用できます。通勤などで毎日長時間自宅から離れる場合は、蓄電池としての役目を果たさない時間が発生してしまうことを忘れてはいけません。

太陽光発電の電気を有効活用するためにも、昼間自宅に置いておく方法を考える必要があります。家庭の状況にもよりますが、セカンドカーとしての所有も視野に入れておくとよいでしょう。

関連記事:V2Hと蓄電池の併用がおすすめの理由!蓄電池なしの効果も解説

 

中古リーフを蓄電池代わりとして使う際のポイント

新車ではなく、中古リーフの購入を検討している方もなかにはいるのではないでしょうか。結論からいうと、中古リーフでも蓄電池として十分使用できます。以下でポイントを解説するので、ぜひ参考にしてください。

  • 初代リーフは今より蓄電容量が少ない
  • バッテリーの劣化がある

それぞれについて、くわしく解説します。

初代リーフは今より蓄電容量が少ない

初代リーフ(前期型)の蓄電容量は24kWhです。現在のリーフが40kWh、リーフe+が60KWhなので、比べると蓄電量が大きく下がることがわかります。

しかし、初代リーフでも家庭用蓄電池と比べると大容量なので、蓄電池としてしっかりと機能します。余剰電力を自家消費するには十分でしょう。

また、一般家庭での一日あたりの使用電力量は約12kWhなので、満タンに充電しておけば2日間は電気を使えることになります。災害時の備えとしても、問題なく機能するといえるでしょう。

バッテリーの劣化がある

当然のことながら、中古リーフはバッテリーの劣化があります。特に初代リーフは発売開始から10年以上経過しているため、劣化が進んでいると予想できるでしょう。

バッテリーの劣化具合は、メーターに表示されているセグメント数で確認できます。セグメントとは、日産リーフのバッテリー劣化度をあらわす指標のことで、新車時は12セグメントとなっています。バッテリーが劣化するにつれて1セグメントずつ減っていくので、劣化具合を確認することは難しいことではありません。

セグメント数を確認してバッテリーの劣化が気になるようなら、再生バッテリーを購入するか、日産で新品のバッテリーに交換するとよいでしょう。

 

【まとめ】日産リーフを蓄電池代わりにし、電気料金を節約しよう!

日産リーフを蓄電池として使用することで、長期的な電気料金の節約ができるとともに、災害時の非常電源としても機能を発揮します。初期費用はかかりますが、補助金の利用や中古リーフを選択することで費用を抑えることも十分可能です。

電気料金は今後も値上がりが予想されます。電気の自給自足に向けて、日産リーフの導入をぜひ検討してみましょう。

ミライでんちでは太陽光発電や蓄電池といった再生可能エネルギーを活用した、電気を自給自足できる生活をご提案しております。

蓄電池導入に際しての補助金の活用方法についても無料でアドバイスをおこなっておりますので、お気軽にお問合せください。

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