お役立ちコラム

更新日:2023年8月9日

災害時に効果的な蓄電池は?ポータブルは使えない?電気自動車との連携や太陽光との関係も解説

蓄電池について生活お役立ち

胆振東部地震でのブラックアウトや近年頻発している大雨災害による停電では最大1週間停電が続いた世帯もあり、電気を供給できる設備の備えが重要です。

中には実際に災害を経験し、電気の重要性を実感した方もいるのではないでしょうか?

そこでこの記事では災害時に備えておくべき電気設備を紹介しています。

【災害時に備えておくべき蓄電池のサマリー】
・ポータブル蓄電池は災害時の備えとしては不充分
・家庭用蓄電池なら1日以上の停電も対応できる
・太陽光・電気自動車と連携すれば確実な備えになる

この記事を読めば、いかに家庭用蓄電池が災害時の停電に役立つか理解できます。災害時の手元足下が見えないことによる怪我は、災害時の統計の中で最多です。

家族を守りたいと考えている方は、ぜひこの記事を最後までご覧ください。

 

蓄電池は災害時における最大の備え

大規模な地震や台風による停電では、当たり前だった電気がなくなり通常の生活ができなくなります。電気がないと照明を使うことも、冷蔵庫やエアコン、ヒーターなどの家電製品を動かすこともできません。

また、携帯電話やパソコンなどの電子機器の充電も困難となり、情報の収集や連絡手段にも影響が出ます。蓄電池があれば、これらの問題を一定期間緩和できます。

発電機も有用ですが、燃料が必要であり、稼働させると騒音や排気ガスが出るため、使用には限度があります。それに対し蓄電池は無音で、燃料を必要とせず、いつでも電気の供給が可能です。

蓄電池を利用すれば、災害時の生活を少しでも快適にし、安全に過ごすための情報を得られ、命を守ることに繋がります。そのため、蓄電池は災害時における最大の備えと言えるのです。

ポータブル蓄電池を使うメリット:発電機との違い

まずはポータブル蓄電池と発電機の違いを比較していきましょう。

ポータブル蓄電池発電機
燃料電気(充電できればどこでも使える)ガソリンまたは軽油(常に必要)
出力発電機よりは小さい(容量によって異なる)蓄電池よりは大きい(3kW〜)
運転時間蓄電池の容量による(使うほど早く無くなる)燃料があれば運転し続けられる(燃料の保管に注意が必要)
重量5kg〜10kg10kg〜20kg
持ち運び可能(※ポータブルに限る)可能
排気出ない出る(屋内では一酸化炭素中毒の危険性あり)
騒音多少の運転音エンジン音(場所によってはクレームがくるぐらい)

ポータブル蓄電池は発電機と違い、燃料を必要としません。そのため、使用する際にガソリンやディーゼル燃料を準備する必要がなく、また排気ガスも発生しません。さらに、ポータブル蓄電池は無騒音で動作するため、夜間でも利用可能です。一度充電すれば電源がない場所でも電力を供給できます。

一方、発電機の特徴としては、出力が大きく、長時間にわたって大量の電力を供給することが可能です。しかし、騒音が大きく、燃料を継続的に供給する必要があります。また、排気ガスによる一酸化炭素中毒の危険性があるため、室内での使用には適していません。

このように、静かでクリーンな電力供給が可能なポータブル蓄電池は、特に災害時やキャンプ・バーベキューなどのアウトドアシーンに優れています。

 

災害用の蓄電池は家庭用とポータブルのどっちがいい?

結論から言うと、災害時の備えとしては、ポータブル蓄電池では不充分だといえます。それは容量と充電方法が異なるからです。

ここでは、ポータブル蓄電池と家庭用蓄電池の違いや、家庭用蓄電池の特徴について解説します。

ポータブル蓄電池の特徴:停電時に使えない可能性が!

ポータブル蓄電池は、アウトドアやキャンプ、非常時など普段使いから緊急時までと利便性が高く便利です。特に災害時には一時的な電源として非常に有用で、スマートフォンやライト、ラジオなどの小型電子機器を動かせます。

しかし、一方でポータブル蓄電池にはいくつかの注意点も存在します。その一つが、電力を充電しきっていない場合、または充電が切れてしまった場合、電源がなければ再度充電できないという点です。

長時間の停電の備えとしては、ポータブル蓄電池だけでは不充分になる可能性があります。また、充電時間が長いものもあり、すぐに利用できるわけではありません。

これらの特性から、ポータブル蓄電池は災害時の一時的な電源や、短時間の電力需要に対する解決策として非常に便利ですが、より長期間の電力供給を確保するには家庭用の大型蓄電池や、太陽光発電との組み合わせを検討しましょう。

家庭用蓄電池の特徴:普段の電気代を節約できる

家庭用蓄電池は、災害時の予備電源としてだけでなく、普段の生活でも電気代の節約に大いに役立ちます。

蓄電池の充電は買電が必要なため、電気代がかかりますが、電気代は時間帯によって料金が変動しています。

例えば、東京電力の昼間時間の電気料金は1kW40円ですが、夜間時間の電気料金は1kW29円です。

夜間の料金の間に電気を買電して充電し、電気料金が高い時間帯には買電せずに蓄電池の電気を使用すると電気代を節約できます。ひと月に300kWh消費した場合は約4,000円電気代を削減できます。

 

家庭用蓄電池の導入方法

家庭用蓄電池は設置場所が法令により決められていたり、複数の容量があったりと、導入前に決めておくことが多数あります。そこでこの項では以下について解説します。

  • 家庭用蓄電池の設置場所と取り扱い方
  • 家庭用蓄電池の選び方
  • 家庭用蓄電池の補助金制度

家庭用蓄電池の設置場所と取り扱い方

まず、家庭用蓄電池を導入する際は、屋内に設置するか屋外に設置するかを選びます。蓄電池には屋内設置型と屋外設置型があります。

屋内に設置する場合には、設置スペースを耐火素材や退散性の素材への改装が必要であり、屋外に設置する場合は設置床や雨風を凌げる防護壁の取り付けが必要です。

また、蓄電池の性能は温度や湿度によって大きく影響を受けるため、設置場所は過度に高温や低温にならない場所、湿度が高すぎない場所が理想的です。蓄電池を後付けする場合は屋外やガレージ、屋内の通風の良い場所などが選ばれます。

家庭用蓄電池の選び方

家庭用蓄電池は10kWhの容量があれば充分だと一般的に言われていますが、家電の使用状況や種類によって選ぶべき容量は異なります。

参考までに家電の消費電力量をみてみましょう。

エアコン600W電子レンジ1000W
冷蔵庫300W電気ポット800W
テレビ300WIHクッキングヒーター2000W
LED照明10W温水洗浄便座50W
掃除機500Wエコキュート1200W
洗濯機400Wドライヤー1200W
炊飯器(炊飯時)1300W電気ストーブ1000W
ヒーター1000W蓄熱暖房器4000W

容量を決めるうえでポイントは以下の通りです。

  • オール電化設備であるか
  • IHクッキングヒーターや蓄熱暖房器など消費電力が大きい設備があるか

これらを考慮して最適な容量を選択しましょう。蓄電池を導入した方の中には、「選んだ容量が小さく蓄電池を導入した意味がない」といった事例もあるため、専門事業者によく相談して選ぶようにしてください。

家庭用蓄電池の補助金制度

エネルギー自立地域創造事業として国が行っている補助金制度があります。この事業は、蓄電池や太陽光発電などの再生可能エネルギーを導入する地域に対して、導入費用の一部を補助するものです。

また、都道府県や市町村レベルでも、地域独自の補助金制度を設けている場合があり、高額な初期費用を軽減してくれます。

ただし、これらの補助金制度は、申請条件や補助金額、補助の対象となる設備などが具体的に定められています。また、予算に限りがあるため、早期に申請することが求められる場合もあります。具体的な情報については、各自治体のホームページや関連機関に問い合わせることで確認できます。

 

災害時の蓄電池と太陽光発電の連携

災害時には電力供給が止まってしまうため、1日を超えるほど長時間の停電では家庭用蓄電池でも電気がなくなってしまう可能性があります。

しかし、太陽光発電システムと組み合わせることで2日以上の停電でも対応できるようになります。この項では以下について解説します。

  • 太陽光システムの基礎知識
  • 蓄電池と太陽光発電の連携メリット

それぞれみていきましょう。

太陽光発電システムの基礎知識

太陽光発電システムは日光を利用して電気を生み出すシステムです。

自然エネルギーを用いるため、二酸化炭素を発生させずに発電できて環境に優しくSDGsに貢献できます。

自家発電が可能になるため、電力会社から買電する必要がなくなり、電気代の節約や売電による収入も期待できます。

しかし、太陽光発電は太陽が出ていない夜間や曇天の日には発電が難しいため、オフグリットを目指すのであれば蓄電池との連携が欠かせません。

蓄電池と太陽光発電の連携メリット

蓄電池と太陽光を連携させるメリットは以下の通りです。

  • 日中に発電した余剰分を蓄電池に充電できる
  • 蓄電池が満充電になっても余った電気は売電できる
  • 停電が発生しても、天気が良ければ一日中電気を使える

太陽光発電は天候により発電量が変動しますが、蓄電池を連携させることで発電した電力を蓄えておき、電力供給が不安定な時間帯や天候でも電気を利用できます。

そのため、太陽光と家庭用蓄電池をセットで導入するのが災害時の備えとしては最適です。

 

電気自動車を乗っている人は家庭用蓄電池と相性抜群

電気自動車と家庭用蓄電池を組み合わせると、V2Hと呼ばれるシステムが利用できます。

V2Hは、電気自動車のバッテリーを家庭内の電力供給源として利用するもので、停電時に電気自動車のバッテリーから家庭の電力を供給できます。

また、家庭用蓄電池から電気自動車への充電が可能です。夜間料金にて充電した電気を電気自動車の充電に当てることで、充電コストの削減に繋がります。

今後、政策によって電気自動車の普及が加速する見込みもあるため、事前にV2Hシステムの導入を検討するのも一つの手といえます。

 

【まとめ】災害には家庭用蓄電池がおすすめ!専門家に相談を

停電時だとしても、情報収集や連絡手段として電気が使用されているため、災害時の備えに電気を供給できる設備は欠かせません。

ポータブル蓄電池は、キャンプやバーベキューなどの屋外レジャーでは使い勝手がよく利便性が高いものですが、災害時の備えとしては充分ではないといえるでしょう。

そのため、ミライでんちでは災害時の備えとして家庭用蓄電池の導入をおすすめしています。家庭用蓄電池は停電時でも電気を使えるようにでき、毎月の電気代削減が可能です。
家庭用蓄電池を導入する場合には、現在設置されている設備や住宅の状況によって、容量や設置スペースを決める必要があるため、まずは無料のお見積もりをご利用ください。

製品検索 SEARCH

「タイプ」「メーカー」で
製品の絞り込み検索ができます。