デンソーの蓄電池の特徴は?電気自動車を生かせるV2HとHEMS関連機器についても紹介
「デンソーの蓄電池の特徴は?」
蓄電池を探していると、さまざまなメーカーのものがあって、一体どれを買えばよいのか迷ってしまいますよね。
蓄電池を購入するときは、メーカーや製品ごとの特徴を理解し、比較することが大切です。
本記事では、デンソーの蓄電池の特徴を製品ごとに解説します。
デンソーの蓄電池の特徴を理解して、蓄電池購入の際に役立ててみてください。
目次
株式会社デンソーとは
株式会社デンソーは、世界で売上規模第2位を誇る自動車部品メーカーです。
自動車分野で培った技術を生かして、住宅やフードバリューチェーンなど他分野でも活躍しています。
住宅分野のなかでも住宅設備機器に力を入れており、蓄電池関連の製品として下記を取り扱っています。
- リチウムイオン蓄電池 11.1kWh家庭用蓄電システム
- 充放電器 V2H
- ホームエネルギーマネジメントシステム HEMS
2022年には、住宅用蓄電池システム向け製品を開発し、トヨタ自動車の「おうち給電システム」に採用されました。
デンソー蓄電池関連製品がトヨタの「おうち給電システム」に採用
従来の蓄電池には、次のような課題があります。
- 蓄電池単体で使うには、機能や容量が物足りない
- 機能や容量を確保するためには、太陽光発電設備やV2Hが必要
トヨタの「おうち給電システム」は、上記の課題感を薄めてくれる蓄電池だといわれています。
他社の蓄電池と大きく違うのは、100Vの電源を電気自動車から取れることです。
これにより停電時は、蓄電池本体だけでなくEVからも電力を確保して生活を送れるようになります。
この機能を搭載するための車両給電アダプタこそ、デンソーの技術によって開発された製品です。
トヨタの「おうち給電システム」には、デンソーの下記の製品が採用されています。
- 車両との連携部分にあたる車両給電アダプタ
- 蓄電池システム内の蓄電池ユニットのなかに搭載されるインターフェースECU
- スマートフォン、タブレット端末向けの専用アプリ
- 蓄電池システムサーバー
自社販売の蓄電池だけでなく、他社製品にも技術が生かされていることからわかるように、デンソーは高い技術力をもっています。
デンソーの蓄電池「11.1kWh家庭用蓄電システム」の特徴
デンソーの蓄電池は1種類のみで、「11.1kWh家庭用蓄電システム」と呼ばれています。
- 2つの運転モード
- 常時3.3kWhの蓄電で停電対策
- 24時間見守りサポート
「11.1kWh家庭用蓄電システム」の特徴について、3つ解説します。
【11.1kWh家庭用蓄電システムの仕様】
型番 | ESS-U2M1 |
蓄電池容量 | 11.1 kWh |
サイズ | W 170 × H 140 × D 23.1 mm |
価格 | オープン価格 |
2つの運転モード
「11.1kWh家庭用蓄電システム」には、次の2つの運電モードがあります。
経済モード | ・深夜電力を購入し蓄電・電気料金の高い昼間の電気使用量ピーク時に放電することで、電気購入量を抑え電気代を減らす・昼間に使いきれなかった電力は売電する |
グリーンモード | ・太陽光発電によって発電した電力を消費し、余った分を蓄電池に充電・深夜に放電することで、電気購入量を抑え電気代を減らす・蓄電池が満タンの時は売電する |
シンプルでわかりやすい2つのモードだけのため、どちらかを決めたらこまめにモードを切り替える必要はありません。
経済モードは深夜電力プランを活用できるご家庭に、グリーンモードは太陽光発電と併用しているご家庭におすすめです。
常時3.3kWhの蓄電で停電対策
停電時に備えて、常に3.3kWh分の電力が貯められるようになっています。
3.3kWh分の電力を確保できると、下記の標準的な家庭用電化製品を約7時間も連続で使用可能です。
- 照明
- テレビ
- 携帯電話の充電
- 冷蔵庫
普段の生活では、残りの7.8kWhを活用します。
24時間見守りサポート
インターネット回線を通じて見守り安心サーバーと連携すれば、24時間見守りサポートが利用できます。
ソフトウェアの更新やメンテナンスが主ですが、HEMSと連携することでエネルギーの自動管理ができるようになります。
将来的には自宅だけでなく、街や地域といった大きなコミュニティ規模の電力マネジメントができる仮想発電所の役割も担う予定があり、今後の更新に期待です。
現時点では、データ閲覧や分析、天気予報をもとにした自動運転などができるようになるため、HEMSと連携がもっとも効果的な使い方です。
デンソーの蓄電池関連機器「V2H-充放電器」の特徴
「Vehicle to Home」通称V2Hとは、電気自動車に充電するだけでなく、電気自動車から放電した電力を家庭で使用できるようにする仕組みです。
デンソー製のV2H-充放電器には、次の3つの特徴があります。
- 電気自動車を通して充放電が可能
- 省スペースに設置できるサイズ
- 「HEMS」と連携で効率的なエネルギーマネジメントを実現
電気自動車をお持ちの方で、蓄電池の導入をお考えの場合は、ぜひ参考にしてみてください。
なお、V2H-充放電器自体に蓄電機能はありませんので、ご留意ください。
【デンソー製V2H-充放電器の仕様】
型番 | DNEVC-D6075 |
サイズ | W 809 × H 855 × D 337 mm |
価格 | オープン価格 |
電気自動車を通して充放電が可能
V2H-充放電器は、電気自動車と家の電力の行き来を仲介する役割を担っています。
例えば、電気料金の安い電力をV2H-充放電器を通して家から電気自動車に充電し、充電した電力を電気料金が高い昼間に使います。
太陽光発電と連携すると、太陽光発電で発電した電力を電気自動車に貯めたり、家庭で使ったりでき、結果的に電気代の抑制が可能です。
このようにV2H-充放電器は、電気自動車に蓄電池の役割を与え、電力会社から購入した電気を充放電することが可能です。
省スペースなサイズ
V2H-充放電器は、「W 809 × H 855 × D 337 mm」とコンパクトサイズなため、狭いスペースにも設置できます。
高さが855㎜と低いため、窓下に収まるのもうれしいポイントです。
重さが91㎏と重いので持ち運びはできませんが、-20℃~+40℃まで耐えられるよう設計されており、屋外設置も問題ありません。
冬場は氷点下を下回る積雪地域でも壊れる心配がないので、電気自動車をお持ちで太陽光発電や蓄電池が設置しにくいご家庭におすすめです。
「HEMS」と連携で効率的なエネルギーマネジメントを実現
V2H-充放電器はデンソー製HEMSと連携すると、電力の充放電を自動でマネジメントしてくれるようになります。
過去の発電量や電力プランの情報も把握して、天気予報をもとに余剰電力を計算・予測し、自動で充放電をコントロールしてくれるのです。
デンソーの蓄電池周辺製品「HEMS」関連機器の特徴
デンソーでは、HEMS関連機器であるエネルギー制御ユニットと計測ユニットも取り扱っています。
- AIが自動でエネルギーマネジメント
- 見やすいホーム画面
- 気象警報アシスト機能
デンソー製HEMSの特徴について、上記3つを解説します。
AIが自動でエネルギーマネジメント
デンソー製HEMSは、AIが自動で最適なエネルギーマネジメントをおこなってくれます。
下記の情報を取得し分析し、電力を使うのか貯めるのかを適切に判断してくれるのです。
- 天気予報
- 過去の消費電量
- 過去の発電量
- 契約中の電力プラン
- 売電単価
必要な電力に対して安い電力を割り当てるとともに、なるべく余剰電力が生まれるよう管理することは、電気代の削減につながります。
蓄電池やV2Hだけでなく、エコキュートやその他HEMS対応家電を連携すると、家中の電力を適切に管理し、省エネ・電気代の削減をより効率的におこなってくれます。
見やすいホーム画面
デンソー製HEMSは、自社のカーナビゲーションの開発で培った技術を使っており、見やすいホーム画面や使いやすいインターフェースが特徴です。
説明がなくても感覚的に操作できるモニターからは、過去や現在の電力使用状況が確認できます。
気象警報アシスト機能
デンソー製HEMSのもっとも大きな特徴は、気象警報アシスト機能です。
大雨や大雪、洪水の気象警報が出たときに、万が一に備えて自動で電気を貯めてくれます。
さらにエコキュートと連携していると、タンクにお湯を貯めてくれます
この機能があれば、外出先から戻った際に停電や断水が発生しても、ある程度生活できるでしょう。
デンソーの蓄電池の価格帯は?
デンソーの蓄電池の価格はオープン価格となっているため、下記の方法で問い合わせる必要があります。
- デンソーホームページのお問い合わせフォーム
- 販売代理店への見積もり依頼
ミライでんちでは、デンソーのV2H「DNEVC-D6075」を取り扱っていますので、価格が気になる方は、お気軽にお問い合わせください。
「株式会社デンソー」や「蓄電池」に関するよくある質問
株式会社デンソーや蓄電池に関するよくある質問について、ミライでんちがお答えします。
- デンソー蓄電池の強みは何ですか?
- デンソー製「HEMS」の価格はいくらですか?
- デンソー蓄電池はどこで買えますか?
デンソー蓄電池の強みは何ですか?
デンソーの蓄電池「11.1kWh家庭用蓄電システム」の強みは次の3つです。
- 2つの運転モード
- 常時3.3kWhの蓄電で停電対策
- 24時間見守りサポート
くわしくは、「デンソーの蓄電池「11.1kWh家庭用蓄電システム」の特徴」をご覧ください。
デンソー製「HEMS」の価格はいくらですか?
デンソー製HEMSの価格は、数年前まで約23万円で販売されていました。ただし原料費高騰などの影響で価格が変わっている可能性があるため、販売店に確認するのがおすすめです。
デンソー蓄電池はどこで買えますか?
太陽光発電設備や蓄電池の販売店で購入できます。ミライでんちでは、デンソーのV2H「DNEVC-D6075」を取り扱っていますので、ご興味があればお問い合わせください。
デンソーの蓄電池購入はミライでんちで
デンソーでは蓄電池の他に、V2HやHEMSを取り扱っています。
デンソーはもともと自動車部品メーカーですが、自動車部品製造のなかで培った技術が蓄電池や関連機器にも生かされています。
その分、蓄電池や太陽光発電設備の専門メーカーとは違った視点で製品が開発されており、電気自動車との連携やカーナビのように見やすく使いやすいモニターが特徴です。
ご自宅にデンソーのエコキュートがある、あるいは電気自動車をお使いの方で、蓄電池の導入を検討されているなら、デンソーの製品がおすすめです。
ただし、ご自宅に合った蓄電池の導入のためにはご自分だけで判断せず、専門家の意見も聞くことが大切です。
ミライでんちでは、お客様の要望や悩みに合わせて、ご自宅に合った蓄電池をご紹介できます。
デンソーのV2H「DNEVC-D6075」も取り扱っていますので、ご興味があればお問い合わせください。