蓄電池の今後の普及率は?「やめたほうがいい」と言われる理由も解説
電気代を節約するために蓄電池の購入を検討している方は多いです。しかし、蓄電池で本当に電気代が安くなるのか、また実際に蓄電池を利用する家庭は増えているのか気になりますよね。
この記事では、蓄電池の普及率の推移や電気代の削減率、「蓄電池はやめたほうがいい」と言われる理由について解説します。
蓄電池で月々の電気代をお得にしたいと思っている方はぜひ参考にしてください。
目次
結論:家庭用蓄電池の普及率は上がり続けている!
結論からお伝えすると、蓄電池を導入する家庭は年々増加しています。日本電機工業会(JEMA)が発表した「蓄電池システムの出荷実績」のグラフを見てみましょう。
上記によれば、政府の補助金打ち切りの影響で2016年度には一時的に出荷台数が落ち込んでいるものの、2011年度以降、蓄電池の普及率は右肩上がりとなっています。現在は独自の補助金制度を設けている自治体が多く、適用条件を満たせば設置時の費用を抑えられます。
なお、「日本初の経営コンサルティング会社」として知られる株式会社日本能率協会総合研究所の報告では、蓄電池の市場規模は今後ますます拡大し、2023年度においては1,200億円に登ると推測されています。
家庭用蓄電池の普及率が上がり続ける理由3つ
家庭用蓄電池の普及率は今後も上がり続けると予想できます。蓄電池の導入を後押しする理由3つについてまとめました。
日本人の災害意識が高まったから
蓄電池はその名の通り、電力を蓄えられる設備です。外国に比べ、地震や津波、台風、大雨、洪水、土砂災害などの自然災害が多く、「災害大国」とも呼ばれる日本において、災害(停電)時にも使用できる非常用電源を確保したいと思う方が増えているのは当然といえるでしょう。
蓄電池の容量や使いたい家電により使用可能時間は異なりますが、以下のような「基本的に1時間に1100W~1400Wであれば使える」家電4点を使用した場合、最大で24時間使用できると考えられます。
- 照明
- 冷蔵庫
- 液晶テレビ
- 携帯電話等の充電器
補助金制度により購入しやすくなったから
以前施行されていた国からの補助金制度は、2022年度をもって募集が打ち切られ、現在は利用できません。しかし、地方自治体独自の補助金制度を利用すればお得に蓄電池を設置できます。
例えば東京都では、「家庭における蓄電池導入促進事業制度」によって補助金を申請できます。
【制度概要】
正式名称 | 家庭における蓄電池導入促進事業 |
補助金額 | 【蓄電池容量による上限】 蓄電容量が6.34kWh以上の場合:1kWh当たり150,000円 蓄電容量が6.34kWh未満の場合:1kWh当たり190,000円(上限950,000円) |
条件 | 下記の要件を満たす蓄電池システムであること ・未使用品であること ・都内の住宅に新規に設置されたものであること ・当該蓄電池システムの蓄電容量1kWh当たりの機器費が20万円以下であること 引用:家庭における蓄電池導入促進事業実施要綱|東京都 |
募集状況 | 2023年度募集中 |
金額や適用条件は異なるものの、蓄電池導入に対する補助金制度がある地域は多いです。制度を利用してお得に蓄電池を設置したい方は、お住まいの自治体のホームページを確認しましょう!
関連記事:蓄電池の補助金制度は打ち切り?国や地方自治体の制度を確認しよう
電気自動車の普及率が高まっているから
家庭用蓄電池は電気自動車の充電にも使用可能です。自動車メーカーから販売される電気自動車の種類は年々増えていますので、それに伴い家庭用蓄電池の導入を検討する家庭も増えると推測されます。現在準備されている、経産省等の補助金制度も追い風になると考えられます。
参考:経済産業省「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」
普及率を後押しする!家庭用蓄電池のメリット2つ
蓄電池を導入する具体的なメリットについてまとめました。最も気になる「月々の電気代の変化」についても詳しく解説します。
月々の電気代を抑えられる
一般的に電気代は、使用者の少ない夜間のほうが料金が安く、昼間の時間帯は高く設定されています。蓄電池があれば、電気料金の安い夜間に電気を貯めておいて、それを昼間の時間帯に使用できるため、結果的に電気代を節約できます。
【導入事例】
- 北陸電力「くつろぎナイト12」を契約
- 昼間(夏季料金)34.94円/kWh、夜間12.50円/kWh(2020年10月現在)
1日あたりの電力使用量 | 昼間の電力使用量 | 夜間の電力使用量 | 蓄電池の容量 |
---|---|---|---|
15kWh | 10kWh | 5kWh | 4kWh |
1日あたりの電気代(基本料金除く) | |
---|---|
蓄電池の導入前 | 約412円 |
蓄電池の導入後 | 約322円 |
表の通り、蓄電池の導入前後では1日あたり約90円、1ヶ月あたり約2,700円安くなるという結果になりました。
蓄電池の容量や契約プラン、各ご家庭の電力使用量によるため一概には言えませんが、蓄電池を導入することで月々2,000~3,000円の電気代削減が期待できます。
また、上記は蓄電池を単体で導入した場合の削減率ですが、太陽光発電と組み合わせればさらにお得(月々5,000円程度)になると予想されます。
停電時も一定時間電気を使用できる
上述した通り、家庭用蓄電池は停電時の非常用電源として利用できます。経産省の台風15号・19号に関する調査資料によれば、停電のピーク時間から復旧見通しの公表までに掛かった時間は「1日以内」が多かったようです。蓄電池があれば停電時も一定期間通常通り生活できるため、過度な不安を軽減できます。
注意!家庭用蓄電池にはデメリットもある
蓄電池の導入にはデメリットもあります。ポイントは「設置費用をどのくらいで回収できるか」。デメリット2つについても見てみましょう。
使用期間が限られる
一般的に、蓄電池の寿命は10~15年といわれています。寿命に達したからといってすぐに使えなくなるわけではありませんが、以前より使える時間が短くなったり、充電の効率が下がったりするなど、性能が劣化します。寿命を少しでも延ばすには過放電・過充電や直射日光を避けるなどの工夫が必要です。
初期費用が高額
家庭用蓄電池の初期費用は、4kwh程度の小さいものでも70万円以上、中・大容量・高品質にものでは100~150万円を超えるといわれています。例えば初期費用を100万円とした場合、年間の電気代削減料が10万円程度であれば、10年で元が取れる計算となりますが、削減料が少ないとデメリットの方が上回る可能性があります。
導入時は信頼できる販売代理店に相談して、慎重に検討することが大切です。
普及率は上がっているのに「やめたほうがいい」と言われる理由は?
蓄電池を肯定する方が増え続けている一方、「蓄電池は意味がない」「やめたほうがいい」という方も一部います。蓄電池を導入して後悔する理由は主に以下の2つです。
- 電気代を節約できなかった
- 悪質な業者に依頼してしまった
蓄電池を導入するメリットの一つは、太陽光発電や安い深夜電力を利用して電気料金を削減できる可能性が高いことです。もともとの電気代が安ければ恩恵を受けづらく、結果として不満が残るでしょう。導入前にしっかりシミュレーションすることが大切です。
また、悪質な業者・経験不足な業者に設置を依頼してしまうと、高額請求や施行不良などのトラブルにつながる可能性があり、結果として「やめとけばよかった」と苦い経験になります。信頼できる代理店を選びましょう。
蓄電池の設置・相談に関するQ&A
いざ蓄電池を導入しようと思っても、まず何をすればよいのか迷う方は多いでしょう。設置に関する不安も事前にしっかり解消したいですよね。ここでは、蓄電池の設置・相談に関するQ&Aをまとめました。
蓄電池の設置を相談する企業はどう選んだらよい?
蓄電池の設置は信頼できる販売代理店に相談するのがベストです。大手企業であれば事前にしっかりシミュレーションし、ご自宅に最適な蓄電池を提案してくれます。
ミライでんちでは公式サイト内で「価格」「機能」「容量」「メーカー」別に製品の絞り込みが可能です。月々の電気代が安くなるのか今すぐ相談したい!という方はぜひお問い合わせください。
蓄電池の設置工事はどのくらい時間がかかる?
蓄電池の設置工事にかかる時間はおおむね5~7時間程度です。2~3人での作業が多く、設置時の電動ドライバーの音や壁を加工する時の音が若干気になるかもしれません。隣家が近い場合は、念のため工事する旨を伝えておいた方がよいでしょう。
まとめ:蓄電池の普及率は年々上がり続けている!導入が必要かまずは販売代理店へ相談しよう
蓄電池を導入する家庭は年々増え続けています。ご家庭に合った蓄電池を選ぶことで多くのメリットが得られ、月々の電気代削減にも大いにつながります。導入を検討する場合は、本当に電気代が安くなるのか、またどの製品を選べばよいのかプロに相談するのがおすすめです。
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