【2023年最新】蓄電池の市場規模と将来性は?導入の必要性や日本・世界の需要を解説
昨今の「地球温暖化」を踏まえて、世界的に再生可能エネルギーの普及が注目されています。日本でも東日本大震災から再生可能エネルギーの推進に力を入れており、再生可能エネルギーに関するさまざまな政策で普及を進めています。
このような背景があり、再生可能エネルギーの効率的な活用に必要な「蓄電池」の市場規模が拡大しつつあります。
この記事では、蓄電池の市場規模と将来性について、導入の必要性や日本と世界の需要を解説します。
目次
【そもそも】蓄電池はなぜ拡大しているのか?
日本では、2009年から再生可能エネルギーの推進を図るために「固定価格買取制度(FIT制度)」がスタートしています(※)。太陽光発電などで発電された電気を電力会社が一定の価格で買い取ってくれる制度ですが、この制度をきっかけに再生可能エネルギーに必要な太陽光発電や蓄電池の普及が進みました。
また、2013年の東日本大震災では非常用電源の必要性や電力不足の解消などから、政府はエネルギー政策の見直しを進めました。そして、今日においては、家庭用蓄電池の量産拡大やコストカットなどにより、一般の家庭でも蓄電池の導入が進んだため、蓄電池の市場規模が拡大しています。
一方、世界では地球温暖化対策の一環として「パリ協定」が締結され、締結国は温室効果ガスの削減を目標に掲げられました。温室効果ガスの削減目標を達成する方法として、再生可能エネルギーの普及が注目されており、太陽光発電や蓄電池の普及が進んでいます。
(※)参考:経済産業省『制度の概要|FIT・FIP制度|なっとく!再生可能エネルギー』
日本と世界の蓄電池の市場規模はどうなっているのか?【2023年最新情報】
ここ数年で日本と世界における蓄電池の市場規模は拡大しています。そして、これからも再生可能エネルギーに対する関心やニーズの変化、また蓄電池の開発コストの削減や政府からの支援などにより、より蓄電池の市場規模が拡大するのが予想されます。
ここからは、日本と世界の蓄電池の市場規模について、2023年の最新情報を交えて解説します。
日本の市場規模は約1,200億円
株式会社日本能率協会総合研究所が提供しているレポートでは、2023年度の日本における家庭用蓄電池の市場規模は約1,200億円になるとの推計が発表されています。2017年度が約800億円となっていたため、1.5倍近くの拡大となりました(※)。
この背景には、東日本大震災以降で国や地方自治体が実施した補助金制度や蓄電池が安価になる点が背景にあるとされています。
今後も、節電や非常用電源の確保などのニーズがより拡大することが予想されており、市場規模の拡大が見込まれます。
(※)参考:株式会社日本能率協会総合研究所『家庭用蓄電池| 市場規模2023年に1,200億円規模に!』
世界の市場規模は約2兆円以上が予想
一方で、世界の市場規模は約2兆円を超える予想ができます。これは、富士経済グループが提供する2022年度のデータから推測でき、2022年度の世界市場規模は約2.3兆円であることが発表されています(※)。
2022年度時点においても再生可能エネルギーの需要が高まる可能性が示唆されており、これまでの世界動向を見ても2023年度の市場規模の拡大が現実的です。
(※)参考:富士経済グループ『再生可能エネルギーの普及拡大とともに導入が進展する ESS・定置用蓄電システム向け二次電池の世界市場を調査』
蓄電池の市場動向と将来性とは?
蓄電池の市場規模からも確認できるとおり、今後も蓄電池の市場規模は拡大されるのが予想可能です。ここでは、日本と世界における蓄電池の市場動向と将来性について、解説します。
日本の市場動向と将来性
地震や台風などの災害が絶えない日本において、非常用電源の確保は大切な備えです。また、近年の電力不足にともなって「自家発電」のニーズも高まっています。このような点から、蓄電池の市場動向は拡大するのが予想できるでしょう。
また、太陽光発電や蓄電池の技術力は、国内外ともに高まっています。より効率的に電力を生み出し、また運用できる技術は今後の蓄電池普及の後押しとなるでしょう。
世界の市場動向と将来性
世界における市場動向も拡大するのが予想されています。富士経済グループのデータでは、市場規模でいえば約2倍となる「5兆4,418億円」という結果が確認可能です(※)。これは日本と同様に蓄電池の技術力が背景にありますが、「パリ協定」をはじめとした再生可能エネルギーの推進が最も大きな要因といえるでしょう。
(※)参考:富士経済グループ『再生可能エネルギーの普及拡大とともに導入が進展する ESS・定置用蓄電システム向け二次電池の世界市場を調査』
【必要性】蓄電池を導入する未来が当たり前になる5つの理由
このように世界的にも市場規模の拡大が予想されている蓄電池ですが、日本においては導入するのが当たり前になるのではないでしょうか?
ここでは、蓄電池を導入する未来が当たり前になる理由について、以下の5点を解説します。
- 電気代の節約につながる
- 家庭用蓄電池のコストダウンが進んでいる
- 国や地方自治体のサポートが手厚くなる
- メーカーの技術力が高まっている
- 豊富な用途が期待されている
①電気代の節約につながる
最も直接的な理由として、電気代の節約につながる点が挙げられるでしょう。最近では、国内の発電量の減少が原因となって、電気代が高まり続けています。しかし、蓄電池を導入すれば、日中で発電した電力を蓄えて、使用したい時に使用できるため、大幅な電気代の節約が見込めます。
②家庭用蓄電池のコストダウンが進んでいる
蓄電池を開発しているメーカーの技術力の向上は、日進月歩の勢いで進んでいます。この技術力は蓄電池の量産にも影響を与え、廉価な製品を数多く量産できる可能性があります。そして、開発のコストダウンが見込め、蓄電池を導入するために必要なコストを削減可能です。
③国や地方自治体のサポートが手厚くなる
温室効果ガスの削減を世界目標としており、日本においても再生可能エネルギーの普及は欠かせません。このような背景もあり、国や地方自治体も蓄電池の導入には積極的になっており、補助金制度などのサポート体制を手厚くしています。
世界的にもニーズが高まれば、国や地方自治体からのサポート体制がより手厚くなる可能性もあります。
④メーカーの技術力が高まっている
世界的にも大手メーカーの技術力は進歩しており、蓄電池の蓄電性能や電力の運用能力の向上が期待できます。また、上記にもあるように、高性能の蓄電池を大量に開発できる技術ができれば、より蓄電池の拡大に拍車がかかります。
⑤豊富な用途が期待されている
「電気を蓄えて、使用する」と蓄電池の用途はシンプルではありますが、電気自動車などの普及にともなって用途の拡大が期待されます。太陽光発電と蓄電池があれば、生活に必要な電力をすべてまかなえる時代も遠くないかもしれません。
蓄電池を今すぐに導入すべき人とは?
これまで蓄電池の市場規模やその背景を解説しましたが、結果的に蓄電池を導入すべき人は以下の人だといえるでしょう。
- FIT制度を活用していた人
- 電気代を抑えたい人
- 非常時に備えておきたい人
最後に、蓄電池を今すぐに導入すべき人について、その理由を解説します。
①FIT制度を活用していた人
FIT制度を活用していた人は、今すぐに蓄電池を導入すべきでしょう。FIT制度が満了した場合、それ以降では売電価格が減少してしまい、自家発電でまかなうほうが効果的な可能性が高くなります。
具体的なシミュレーションはプロの業者に見積もってもらい、現在の状態と比較して蓄電池の導入を検討するのがおすすめです。
②電気代を抑えたい人
昨今の電力不足による電気代の上昇は、みなさんの家計にも大打撃を与えていることでしょう。太陽光発電・蓄電池を導入すれば、生活に必要な電力を自家発電でまかなえ、電気代を抑えられます。
最近では蓄電性能も向上しており、長期間での節約が見込めます。
③非常時に備えておきたい人
東日本大震災で最も高まったニーズとして、非常用電源の確保が挙げられます。震災や風水害が多い日本において、非常時の備えは欠かせません。蓄電池はこのようなニーズにも応え、将来の備えとして安心も提供しています。
【まとめ】蓄電池の市場規模は今後も拡大予定!時代の波に乗ろう!
蓄電池の市場規模は、世界的にも拡大を続けていくでしょう。再生可能エネルギーの普及が注目されるなかで、「自家発電」が今後の時代の主流となるのが予想できます。
ぜひ、蓄電池の導入がお済みでない方は、時代の波に乗り遅れないように蓄電池の導入を検討してみてください。プロと一緒に導入を検討すれば、初期費用も抑えたうえで導入できるかもしれません。
弊社ミライでんちでは太陽光発電や蓄電池といった再生可能エネルギーを活用した、電気を自給自足できる生活をご提案しております。
蓄電池導入に際しての補助金の活用方法についても無料でアドバイスをおこなっておりますので、お気軽にお問い合わせください。