【メーカー別】太陽光のパワコンの交換費用はいくら?平均や寿命もあわせて解説
「パワーコンディショナーが故障した場合の交換費用はいくら?」
「パワーコンディショナーの寿命や交換タイミングが知りたい!」
パワーコンディショナーは、太陽光発電システムの心臓部とも言われる重要な設備です。その重要な設備を正しく使用するためには、基礎知識について知っておくべきです。
本記事では、パワーコンディショナーの交換費用や寿命について詳しく解説しています。費用や寿命について理解しておけば、突然の設備故障にも問題なく対応できるでしょう。
ぜひ参考にしてください。
目次
パワーコンディショナー(パワコン)とは?寿命もあわせて解説
パワーコンディショナー(パワコン)は、太陽光発電や蓄電池を制御するとても重要な役割を持った設備です。繊細なシステムであるため、正しいメンテナンス方法や寿命を知っておく必要があります。事前にパワーコンディショナーの基本的な知識や寿命交換の目安を理解しておきましょう。
パワコンの2つの重要な役割
パワーコンディショナーは、具体的に以下の2つの重要な役割を担っています。
- 直流電圧から交流電圧へ変換する役割
- 蓄電池や太陽光発電の効果を最大化させる役割
太陽光発電や蓄電池は直流電圧で流れているため、そのままでは家庭の電力として使用できません。パワーコンディショナーによって、交流電圧へ変換して初めて電力を家庭で使用できます。
また、環境によって左右される太陽光発電から、最も効率よく最大限に電力を使用するために調整する役割も担っています。
太陽光発電を有効的に活用するために、パワーコンディショナーの存在は欠かせません。パワーコンディショナーについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
関連記事:パワーコンディショナーとは?仕組み・寿命・機能・種類・必要性を徹底解説!
パワコンは10〜15年が交換の目安
パワーコンディショナーの寿命は、基本的に10〜15年が目安とされています。そのため、トラブルの有無に関係なく、寿命の目安を超えて使用するのは避けましょう。寿命目安を超えて使用すると、パワーコンディショナーの故障につながります。
また、パワーコンディショナーは故障の多い設備でもあるため、定期的なメンテナンスを推奨しています。長期間、使用するためにも専門業者による定期点検を必ずおこなってください。
【全容】太陽光のパワコンの交換費用は?業者が入るケースを解説
パワーコンディショナーを交換する際、交換するための工事費用や本体価格がかかります。10〜15年後の交換に備えるために、事前にかかる費用の全容を把握しておきましょう。
交換にかかる工事費の平均は「約10〜15万円」
パワーコンディショナーの交換にかかる工事費用の平均は「約10〜15万円」です。
しかし、設置する場所での作業が難しかったり、パワーコンディショナーが故障していたりすると、平均価格よりも高い工事費用がかかる場合もあります。工事業者と打ち合わせをおこない、見積もりを取るようにしましょう。
工事費を抑えたい場合、複数の業者から相見積もりを取ると価格の相場がわかります。
パワコン交換費用の平均は「22.4万円」
経済産業省 資源エネルギー庁によると、一般的なパワーコンディショナーの交換費用の平均は「22.4万円」です(※)。この交換費用の内訳は、パワーコンディショナーの本体価格と、工事費を含めた平均価格を示しています。
また、本体を交換する必要はなく、一部交換のみで対応できる場合もあります。その場合の交換費用は「5〜10万円」です。また、メーカーの保証期間中に故障・不具合が出た場合は無償で交換できる可能性もあるので、各メーカーの保証内容を確認しておきましょう。
なお、性能のよいパワーコンディショナーへ交換した場合、平均価格を超える交換費用がかかるケースもあります。交換する前に、よくシミュレーションをおこなってください。
(※)参考:経済産業省 資源エネルギー庁『太陽光発電について』
【メーカー別】パワコンの価格相場を表で解説
パワーコンディショナーの交換は、メーカーによって交換費用が異なります。パワーコンディショナーの交換を検討している方は、メーカー別で価格の相場を把握しておきましょう。
ここでは、メーカー別でかかるパワーコンディショナーの本体価格と性能を表でまとめています。交換を検討している方は、参考にしてください。
- SHARP(シャープ)のパワコンの交換費用
- 京セラのパワコンの交換費用
- Panasonic(パナソニック)のパワコンの交換費用
- 長州産業のパワコンの交換費用
- Qセルズのパワコンの交換費用
SHARP(シャープ)のパワコンの交換費用
品番 | 定格出力 | 電力変換効率 | 寸法(幅×奥行×高さ) | 設置場所 | 本体価格(税込) |
---|---|---|---|---|---|
JH-55KF4B | 5.5kW | 96.5% | 666×201×429 | 屋外 | 545,600円 |
JH-55NF3 | 5.5kW | 96.5% | 505×194×347 | 屋内・屋外 | 508,200円 |
JH-40NF2 | 4.0kW | 96% | 505×194×347 | 屋内・屋外 | 419,100円 |
京セラのパワコンの交換費用
品番 | 定格出力 | 電力変換効率 | 寸法(幅×奥行×高さ) | 設置場所 | 本体価格(税込) |
---|---|---|---|---|---|
PVN-406 | 4.0kW | 96% | 460×157×280 | 屋内 | 382,800円 |
PVN-553 | 5.5kW | 95.5% | 550×173×280 | 屋内 | 528,000円 |
PVS-480 | 4.8kW | 96% | 450×232×562 | 屋内・屋外 | 561,000円 |
PVS-560 | 5.6kW | 96% | 450×232×562 | 屋内・屋外 | 715,000円 |
Panasonic(パナソニック)のパワコンの交換費用
品番 | 定格出力 | 電力変換効率 | 寸法(幅×奥行×高さ) | 設置場所 | 本体価格(税込) |
---|---|---|---|---|---|
VBPC255GC1 | 5.5kW | 95% | 706×214×407 | 屋外 | 544,500円 |
VBPC255GM2 | 5.5kW | 96.5% | 405×211×478 | 屋内・屋外 | 581,900円 |
VBPC244GM2 | 4.4kW | 96.5% | 405×211×478 | 屋内・屋外 | 491,700円 |
長州産業のパワコンの交換費用
品番 | 定格出力 | 電力変換効率 | 寸法(幅×奥行×高さ) | 設置場所 | 本体価格(蓄電池セット)(税込)※ |
---|---|---|---|---|---|
CB-H55T07A1 | 5.7kW | 96% | 445×198×698 | 屋内・屋外 | 3,102,000円 |
CB-H55T14A1 | 5.7kW | 96% | 445×198×698 | 屋内・屋外 | 5,566,000円 |
CB-H99T07A1 | 5.7kW | 96% | 445×198×698 | 屋内・屋外 | 3,322,000円 |
CB-H99T14A1 | 5.7kW | 96% | 445×198×698 | 屋内・屋外 | 5,786,000円 |
Qセルズのパワコンの交換費用
品番 | 定格出力 | 電力変換効率 | 寸法(幅×奥行×高さ) | 設置場所 | 本体価格(税込) |
---|---|---|---|---|---|
HQJP-KA30-A2 | 3.0kW | 96.5% | 580×172×270 | 屋内 | 269,500円 |
HQJP-KA40-A2 | 4.0kW | 96.5% | 580×172×270 | 屋内 | 324,500円 |
HQJP-MA55-A2 | 5.5kW | 96% | 580×172×270 | 屋内 | 440,000円 |
パワコン交換についてよくある質問
ここでは、パワーコンディショナーを交換するにあたって、よくある質問についてまとめています。みなさんの悩みは、よくある質問に該当しているかもしれません。パワーコンディショナー交換前に、一度確認してみてください。
パワコンはDIYで交換できますか?
パワーコンディショナーの交換は電気工事にあたるため「電気工事士」の資格を持つ方以外は、交換作業をしてはいけません。無理に交換作業をすると設備の故障や火災、怪我につながるリスクがあります。
また、メーカーの保証対象から外れてしまう可能性もあります。パワーコンディショナーの交換は、専門業者に任せるのが一番です。
太陽光のパワコンが故障しても放置していいですか?
パワーコンディショナーが故障したまま放置すると、以下のリスクが考えられます。
- 本体に熱を持ち、火災につながる恐れがある
- 自家消費できる電力が低下し、電気代削減の効果が薄まる
- 電力会社へ売電する電力が低下し、売電収入が減る
パワーコンディショナーは、太陽光発電システムのなかでも重要な役割を担っているため、定期的なメンテナンスを欠かさずおこなってください。
太陽光のパワコンを交換しないまま使用するとどうなりますか?
パワーコンディショナーの交換時期を過ぎて使用していると、変換効率が低下していきます。変換効率は、家庭で電力を使用するための重要な数値です。
太陽光パネルの発電量が大きくてもパワーコンディショナーの変換効率が低ければ、家庭で使える電力も低下します。導入し、10〜15年ほど経過したパワーコンディショナーは交換を検討してください。
まとめ:パワコンの定期点検と交換は必ず実施しよう
電気代の削減や売電収入の効果を持続させたい場合、パワーコンディショナーの定期点検は必ずおこないましょう。また、パワーコンディショナーの交換を検討する目安は「10〜15年」です。交換する際は一度、専門家に相談してください。交換しないまま使用していると、故障や火災につながるケースも想定されます。
なお、ミライでんちでは太陽光発電や蓄電池といった再生可能エネルギーを活用した、電気を自給自足できる生活をご提案しております。
太陽光発電、蓄電池の導入に際しては、補助金の活用方法についても無料でアドバイスをおこなっているため、お気軽にお問い合わせください。