お役立ちコラム

更新日:2024年5月27日

太陽光のEPC事業とは?導入時のポイントやメリットを紹介

太陽光発電について

太陽光発電は、企業が自社のエネルギー効率を向上させるために選ぶべき優れた選択肢です。しかし、太陽光発電を詳しく知らない場合、導入時にどのようなポイントを押さえるべきか迷ってしまうかもしれません。

そこで、本記事では太陽光発電の導入をサポートするEPC事業者の役割や、導入時のポイント・導入で得られるメリットを紹介します。EPC事業者の役割や太陽光発電の導入ポイントに関心のある方は、ぜひ本記事を読んでみてください。

そもそもEPC事業とは?

EPC事業とは、太陽光発電の設計・調達・建築(Engineering Procurement Construction)の略称です。太陽光発電所の建設や設備の導入に関する一連のプロセスを包括的に管理し、運営を促進するためのサービスをいいます。

EPC事業は、1つの契約先ですべての工程を任せられるため、手間やリスクを最小限にすることが可能です。

ここでは、設計(E)・調達(P)・建築(C)それぞれに分けて紹介します。

エンジニアリング(E):設計業務

設計業務は、期待通りの設置や要望をもとに、図面にしていく工程です。設計に基づいた施工をおこなうために、設備の性能や効率を引き出す綿密な設計は欠かせません。

設置する施設の強度計算や発電量シミュレーションなど、入念なチェックをおこなっておく必要があります。スムーズな建設や運営をおこなうために、設計業務に十分なリソースを割くようにしましょう。

プロキュアメント(P):調達業務

調達業務は、品質管理やコスト削減など、EPC事業の成功に欠かせない工程です。特にEPC事業では、選定した事業者が運営にどのような役割を果たすのかを把握しておくようにしましょう。

具体的には、太陽光パネルやパワーコンディショナーなどを選定・発注し、次の建設工程と連携します。適切な資材や設備を選定しなければ、期待通りの性能ができません。

コンストラクション(C):建設業務

太陽光パネル設備の建設・施工をおこなう建設業務は、日常の業務への影響も考慮する必要があります。資材の納入や保管場所の確保や日常業務の同線などに影響がないかもチェックしておくようにしましょう。

建設をおこなう多くの場合、製造ラインのスケジュールも考慮し、適切な判断をしなければなりません。

PPAモデルとEPCモデルの違い

太陽光発電の導入を検討する際、EPCモデルだけでなく、PPAモデルも選択肢の1つとして考えられます。

PPAモデルとは、電力販売契約のためのビジネスモデルです。所有者の敷地や屋根などに太陽光を設置し、管理会社(PPA事業者)が発電した電力を買い取ります。

PPAモデルとEPCモデルには、資金面と設備所有権の違いがあります。

PPAモデルEPCモデル
資金面運営会社が、発電した電力を所有者に販売する所有者が太陽光発電設備を所有・運営する
設備所有権運営会社所有者
メリット所有者は導入費用を負担する必要がない一度設備を導入したあとは、所有者が電力を自由に自家消費できる
デメリット電力価格は事前に決まっており、将来的に値上がりする可能性がある所有者は導入費用を自己負担する必要がある

PPAモデルでは導入費用が不要である反面、将来の電力価格の変動に注意しなければ、長期的にみてデメリットが大きくなります。一方、EPCモデルでは導入費用が発生してしまう反面、設備所有権を持つことで電力価格の設定が自由にできるメリットがあります。

自社の状況やニーズに合わせて、どちらのモデルを選択するか検討してください。

EPC事業者に太陽光発電の設置を依頼する法人向けメリット

太陽光発電の設置を検討している法人にとって、EPC事業者に依頼することには数々のメリットがあります。

EPC事業者に太陽光発電の設置を依頼すると一括で依頼できる点が大きな魅力です。ここでは、そのなかでも特に重要な3つのメリットを紹介します。

  1. 工事を順調に進められる
  2. 自社に最適な導入プランを提案してもらえる
  3. 不具合やトラブル時でも一貫して請け負ってくれる

①工事を順調に進められる

EPC事業者に太陽光発電の設置を依頼すると、設置工事を順調に進めるために、スケジュール管理が容易になります。それは、設計から施工、保守まで一貫して任せられるため、太陽光発電の設置業務に割かれる時間を削減できるためです。

工事のスケジュールを適切に管理してくれるだけでなく、進捗管理もおこなってもらうと上司への報告書も作成しやすいです。

②自社に最適な導入プランを提案してもらえる

EPC事業者は複数のメーカーを統括しているため、自社に最適な導入プランを提案してもらえます。太陽光発電の設置のために必要な情報は専門的な知見が求められ、すべてを理解して検討するのは一般的には難しいでしょう。

しかし、EPC事業者は、これらの要素を総合的に考慮し、最適な設置プランを提案してくれます。例えば、設置場所のスペースや傾斜角度、日照条件などに基づいて、最適なパネルの配置や設置方法を提案してくれるでしょう。

③不具合やトラブル時でも一貫して請け負ってくれる

優良な施工業者は、施工後の不具合やトラブルも1社に任せられる点も大きなメリットです。太陽光発電システムは、長期間にわたって運用されるため、稼働中に不具合が生じる可能性もあります。

例えば、太陽光パネルの故障や発電量の低下が生じた場合、EPC事業者に依頼していると、豊富な経験から迅速に問題を特定し、解決してくれます。不具合の時間の短縮により、設備の稼働率を高めるだけでなく、発電量の低下による収益の損失を抑えることも可能です。

EPC事業者に頼むデメリットはコスト

EPC事業者は、太陽光発電の設計から施工、保守まで一貫しておこなってくれる頼もしい存在です。しかし、一般的な自己設置と比べると、EPC事業者に依頼する多くの場合、コストが高くなってしまいます。

EPC事業者には、サービス料や管理費用などが含まれているため、ランニングコストも増加傾向にあります。ただし、EPC事業者に依頼すると、一括で管理してもらえるため、自社のメリット・デメリットも考えて判断するとよいでしょう。

自家消費型太陽光発電の設置をするときのEPC事業者を選ぶポイント

自家消費型太陽光発電の設置をする際には、信頼できるEPC事業者を選ぶためには、気を付けるべきポイントがあります。特に、依頼する業者にどのくらい施工実績を持っているかに気を付けるとよいでしょう。

ここでは、以下のようなEPC事業者を選ぶ際のポイントを紹介します。

  1. これまでにどのくらいの実績を持っているか
  2. 強度計算や発電シミュレーションも説明してもらえるか
  3. 費用の詳細な内訳や見積もりを確認できるか
  4. 補助金などに関する適切な案内があるか
  5. 保守・管理を含んだ提案もしてもらえるか

①これまでにどのくらいの実績を持っているか

EPC事業者の実績の確認は、依頼する企業の信頼性や技術力の把握に欠かせません。具体的には、過去にどのような案件を手掛けてきたのかを確認しましょう。

現在、太陽光発電で起こり得るトラブルを防ぐための装置を施工できる業者が少ない状況です。過去の自家消費型を施工した事例を確認すると、実際に施工した想定もしやすくなります。

②強度計算や発電シミュレーションも説明してもらえるか

太陽光発電を取り付ける際には、設置する建物の強度計算が必要です。強度計算は、太陽光発電システムが建物に取り付けられる安全性を確保するために欠かせません。

また、発電シミュレーションによって予想される発電量を示してもらい、建物の消費電力をどの程度カバーできるのかの確認も重要です。これらのデータを簡単に示せるEPC事業者を選ぶのがよいでしょう。

③費用の詳細な内訳や見積もりを確認できるか

自家消費型太陽光発電を設置するために、見積もり段階から内訳を確認しておきましょう。見積もりには、パネルやパワーコンディショナーのブランド、工事費用なども含まれていることが望ましいです。

費用の詳細な内訳や見積もりの確認で、追加費用が発生してしまったなどのトラブルを避けられます。

④補助金などに関する適切な案内があるか

補助金や申請手続きをサポートしてくれる事業者を選ぶことも、トータルの費用や手間を抑えるポイントになります。

導入を検討している目線から、補助金の案内をしてくれたり、申請手続きのサポートをしてくれたりする心強い味方です。補助金ありきで提案してくれる事業者だと、稟議も通しやすくなり、導入にかかる期間を短縮できます。

⑤保守・管理を含んだ提案もしてもらえるか

太陽光発電の導入後も、安定的な発電をおこなうために定期的な保守点検や故障時の対応が必要です。自家消費型太陽光発電は、法律によってメンテナンスが義務付けられており、違反すれば罰則があります。そのため、あらかじめ保守・管理を考慮した提案ができる業者を選んでおくとよいでしょう。

定期的な点検で、故障やトラブルにも柔軟な対応が期待できます。

EPC事業で太陽光を導入するために経験豊富な業者に依頼しよう

本記事は、太陽光発電の導入をサポートするEPC事業者の役割や、導入時のポイント・導入で得られるメリットを紹介しました。

太陽光発電を自社に導入する際、経験豊富なEPC事業者への依頼も1つの選択肢です。経験豊富な業者に一括で設計・調達・建築を任せ、自社の利益につなげられるためです。自社で判断して失敗するリスクを避ける意味でも、専門業者への相談は必ず検討しておきましょう。

ミライでんちでは、太陽光発電や蓄電池などの再生可能エネルギーを活用した、電気を自給自足できる生活をご提案しております。

太陽光や蓄電池の導入に際しては、補助金の活用方法も無料でアドバイスをおこなっておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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