家庭用蓄電池の処分費用は?廃棄方法や注意点についても解説
「家庭用蓄電池を適正に処分するにはどうすればよいのだろう?」
「処分費用はどれくらいかかる?」
2011年ごろから普及し始めた家庭用蓄電池。設置から年数が経過し、蓄電池の処分について知っておきたいという方が増えてきているのではないでしょうか。
実は、家庭用蓄電池は地方自治体による回収が対象外となっており、処分にはある程度費用がかかります。
この記事では、家庭用蓄電池を処分する際にかかる費用や廃棄方法に加え、廃棄の注意点などをくわしく解説しています。
あらかじめ処分費用や廃棄方法を知っておけば、急な故障時も慌てずに済むでしょう。正しい手順でスムーズに廃棄できるよう、ぜひ最後までお読みください!
目次
家庭用蓄電池の寿命は?処分の目安
家庭用蓄電池の寿命はおよそ15年~20年といわれており、これは蓄電池のサイクル数と関係があります。
蓄電池は、空の状態からフル充電をし、また空になるまで使用することを「1サイクル」とカウントしています。一般的に、1日で1サイクルと考えれば問題ありません。サイクル数とは、この1サイクルを基準とした回数のことです。
家庭用蓄電池の主流であるリチウムイオン電池は、およそ5,000~8,000サイクルで寿命を迎えるといわれています。つまり、このサイクル数を365日で割ると、年数でいう寿命を割り出すことが可能です。
しかし、寿命である年数が経過したからといって、ただちに使えなくなるというわけではありません。蓄電池の性能が低下する目安だということを頭に入れておき、廃棄や買い替えについて検討してみるとよいでしょう。
なお、容量が大きい蓄電池ほど1サイクルの時間が長くなり、寿命も長くなると考えられています。
家庭用蓄電池の処分費用
家庭用蓄電池の処分費用は、おおむね7万円~15万円が目安といわれています。費用の内訳は、以下のとおりです。
- 引き取り費
- 回収費
- 運搬費
- 解体費
- 処分費
費用はあくまでも目安で、メーカーや製造番号などによっても変わります。
また、支払い方法や支払いのタイミングも業者によって違うため、金額や支払いについては初めのうちにくわしく聞いておくとよいでしょう。
家庭用蓄電池の廃棄方法
家庭用蓄電池は、地方自治体での回収はおこなっておりません。また、一般の産業廃棄物とも扱いが違います。
そのため、家庭用蓄電池を個人ですべて責任を持って廃棄することはハードルが高いといえるでしょう。廃棄が必要になった際は、以下のような専門の窓口に問合せをすることが一般的です。
- 販売店または施工業者に相談する
- メーカーに相談する
それぞれについて、くわしく解説します。
販売店または施工業者に相談する
同メーカー品の取り扱いがある最寄りの販売店、または施工業者に相談してみましょう。
回収業者の紹介が受けられるほか、電設工事業者の紹介もおこなっている販売店が多く、アドバイスも無料で受けられます。処分方法もくわしく教えてくれるでしょう。
販売店は複数の蓄電池メーカーを取り扱っているので、相談できる幅も広がります。蓄電池の廃棄が初めての人は、まずは販売店に相談してみるとよいでしょう。
メーカーに相談する
製造メーカーに直接相談するのもひとつの手です。お手元に取扱説明書がある場合は、そこに記載されている相談窓口に連絡をすれば問題ありません。または、インターネットで検索すれば簡単に相談窓口を調べられます。
直接回収を受け付けているメーカーもありますが、メーカーによっては回収をおこなっておらず、専門の処理業者を紹介される場合があります。
なお、メーカーに相談する前に電設工事を終えておかなければなりません。窓口は販売店や施工業者のため、一度は販売店または施行業者に連絡することになるでしょう。
家庭用蓄電池の廃棄の流れ
家庭用蓄電池の廃棄は、以下の流れでおこないます。
- 販売店や施工業者、またはメーカーに相談する
- 電設工事を依頼する
- 電設工事費用の支払いをする
- 回収業者に廃棄を依頼する
- 処分費用の支払いをする
- 蓄電池を回収してもらう
まだ実際に相談する前という方も、流れを把握しておくとイメージがしやすくなるでしょう。
聞きたいことも事前に整理しやすくなりますので、ぜひ頭に入れておいてください。
家庭用蓄電池を廃棄するときの注意点
ここでは、家庭用蓄電池を廃棄する際の注意点を、あらためてまとめました。
- 回収前に電設工事を済ませておく
- 一般廃棄はできない
- 処分費用を用意しておく
それぞれについて、くわしく解説します。
回収前に電設工事を済ませておく
蓄電池の回収前に、必ず電設工事を済ませておく必要があります。
家庭用蓄電池は定置型蓄電池といい、蓄電池を設置する際に、電気会社との電気を直接つなげる工事をしています。そのため、蓄電池を廃棄する際も切り離しの工事が必要です。
電設工事を依頼する際の窓口は、メーカーや電力会社ではなく、販売店や施工業者になります。回収業者がおこなうことも可能ではありますが、時間がかかってしまう場合もあるので、回収前に済ませておくことがスムーズです。
メーカーに回収を依頼する際も、電設工事を済ませた状態で連絡する必要があるため、まずは販売店や施工業者に相談してみましょう。
一般廃棄はできない
家庭用蓄電池は一般ごみや粗大ごみとして捨てられず、地方自治体による回収もおこなっておりません。
家庭用蓄電池は、ほとんどの蓄電池でリチウムイオン電池が使われています。リチウムイオン電池は「特別管理廃棄物」に指定されており、衝撃などによって発火や爆発のリスクがあるとされています。そのため、廃棄する際には資格を持つ責任者が必要です。
一般廃棄できないからといって、何らかの形で自ら廃棄することは違法行為にあたりますので、必ず専門の回収業者に依頼するようにしましょう。
処分費用を用意しておく
前述のとおり、家庭用蓄電池の廃棄には7万円~15万円というまとまった金額が必要となります。
寿命という目安があるものの、蓄電池が故障するタイミングは誰にもわかりません。急な故障時にも対応できるように、計画を立てて処分費用を用意しておく必要があります。
費用面でもう一つ気をつけなければいけないことは、電設工事の工事費用が別途必要になることです。
電設工事の費用もある程度まとまった金額が必要になりますので、その点も踏まえて準備しておくと安心でしょう。
新しい家庭用蓄電池に買い替える場合は?
故障や劣化などが原因で蓄電池を処分する際、新しい蓄電池の購入を検討している方もなかにはいるのではないでしょうか。
買い替えを検討している方も、まずは販売店に相談してみましょう。アドバイスも無料でおこなっているため、さまざまなメーカーのなかから現在のご家庭の状況に合った蓄電池を提案してもらえます。
買い替えで新しい蓄電池を購入する場合は、販売店によっては処分費用が安くなる場合もあります。少しでもお得に蓄電池を購入できるよう、しっかりと話を聞いておきましょう。
【まとめ】家庭用蓄電池の廃棄は販売店に相談するのが安心!
家庭用蓄電池は一般廃棄できず、地方自治体による回収もおこなっておりません。専門の業者に回収を依頼する必要があり、一からすべて自分で業者を手配するのはハードルが高いのが現状です。
そのため、家庭用蓄電池の廃棄、または買い替えをご検討の方はまずは販売店に相談してみましょう。ご家庭に合った業者の紹介や新しい蓄電池の紹介が受けられるだけでなく、電設工事もスムーズにおこなえます。
処分費用はまとまった金額が必要になるため、計画的に準備しておきましょう。
ミライでんちでは、今回ご紹介した家庭用蓄電池の廃棄方法以外に、蓄電池を活用した安心&経済的なライフスタイルを提案しております。
蓄電池についてもっとくわしく知りたいと考えてる方に無料でアドバイスをおこなっておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。