お役立ちコラム

更新日:2023年5月23日

電気料金の明細書の見方は?仕組みを理解して正しく節電しよう!

節約について生活お役立ち

  • 電気料金の明細書ってどうやって見るの?
  • 電気料金の仕組みは?

電気料金が値上がりしてから、節電のために電気料金明細を確認する人が増えています。

電気料金明細をあらためて見ると、料金計算の仕組みがよくわからないという方もいるでしょう。

本記事では、電気料金明細の見方と仕組みを詳しく解説します。電気料金明細の見方を理解して、電気代を抑えるための正しい節電を実践しましょう。

【 電気料金明細のサマリー 】

  • 電気料金明細には「基本料金」「電力量料金」「燃料費調整額」「再エネ賦課金」などの項目がある
  • 決められた単価に対して「電力使用量」をかけて算出する従量制が多い
  • 電力使用量を減らすことで電気料金の節約ができる
  • 世界情勢や電力会社の値上げ申請の様子から、電気料金の値上がりが続くことが予想される
  • 電気料金を大幅に節約するなら太陽光発電や蓄電池の導入がおすすめ

電気代の内訳を把握しよう

電気料金明細書に記載されている電気代の内訳は、次のとおりです。

  • 基本料金
  • 電力量料金
  • 燃料費調整額
  • 再エネ賦課金(再生可能エネルギー発電促進賦課金)

内訳を見ると電気料金の仕組みがわかりますので、1つずつ理解を深めていきましょう。

基本料金

基本料金は電気の使用量にかかわらず、毎月一定額発生する料金です。

基本料金の形態説明適用電力会社
最低料金制最低料金が決まっており、一定量の電力量料金を含む規定のkwh数をこえた分から、電力量料金として加算される関西電力・中国電力・四国電力・沖縄電力など
アンペア制契約アンペア数に応じて基本料金が決まっており、アンペア数が上がれば基本料金が高くなっていく北海道電力・東北電力・東京電力・北陸電力・中部電力・九州電力など

基本料金には2種類の形態があり、ご利用の電力会社によって異なります。

アンペア制の場合、契約アンペア数を下げると基本料金を抑えられるため、電気代の節約が可能です。

ただしアンペア数が足りないと、頻繁にブレーカーが落ちて日常生活に支障が出てしまいます。

アンペア数の目安は、1~2人暮らしのアパートは30A、家族で暮らす戸建ては40~60Aですので参考にしてみてください。

電力量料金

電力量料金は、使用した電力量に応じて金額が決まる料金です。

例えば東京電力の場合、電力量料金は使用量によって次のように変わります。

【 東京電力 従量電灯B 10~60Aプランの電力量料金 】

電力量2023年4月1日からの料金(税込)
120kWhまで19円91銭
120kWhをこえて300kWhまで26円51銭
300kWhより超過分30円60銭

データ出典:東京電力エナジーパートナー株式会社公式サイト

電力量料金は使用量が増えるほど高くなる仕組みですので、電気代を節約したい場合は電気使用量を抑えるための「節電」が大切です。

一般家庭の電気使用量や電気代の節約については以下の記事も参考にしてみてください。

関連記事:一般家庭の電気使用量の平均はどれくらい?使用量を減らす方法についても解説

 

燃料費調整額

燃料費調整額とは、電気を作る時に使われる原油や石炭、天然ガスといった火力燃料の価格変動を反映するための料金です。

燃料費調整額は火力燃料の市場価格に合わせて変動するため、たとえば原油が高騰すると電気代が上がる仕組みになっています。

【燃料費調整額の計算式】燃料費調整額=燃料費調整単価×電力使用量

燃料費調整額が存在しないと、燃料価格が高騰したときに電力会社の売上が下がってしまいます。高騰が続いて電力会社が運営できなくなると、国民が配電を受けられなくなり生活に多大な影響が出てしまいます。

そのため、電力会社が燃料価格の価格変動に振り回されることなく経営できるよう、国は「燃料費調整額制度を設けて燃料費調整額を導入しました。

燃料費調整単価の上下は市場にゆだねるしかありませんが、電力使用量を減らすことで燃料費調整額を抑えることが可能です。

再エネ賦課金(再生可能エネルギー発電促進賦課金)

再エネ賦課金(再生可能エネルギー発電促進賦課金)とは、電力会社が再生可能エネルギーを買い取る際に費用の一部にあてられる料金です。

電力会社は再生可能エネルギーの固定買取制度によって、一定期間再生可能エネルギーを買い取る必要があります。

この買取費用を補うために、再エネ賦課金が誕生しました。

【再エネ賦課金の計算式】再エネ賦課金=賦課金単価×電気使用量(kWh)

再生可能エネルギー発電促進賦課金単価は年度ごとに経産省によって決められています。

適用期間2022年5月~2023年4月2023年5月~2024年4月
再生可能エネルギー発電促進賦課金単価3.45円/kWh(税込)1.40円/kWh(税込)

データ出典:経産省「再生可能エネルギーのFIT制度・FIP制度における2022年度以降の買取価格・賦課金単価等を決定します」「再生可能エネルギーのFIT制度・FIP制度における2023年度以降の買取価格等と2023年度の賦課金単価を設定します

2023年度から単価が大きく下がっているように、再生可能エネルギー発電促進賦課金単価は1年ごとに変動します。

 

電気代の内訳を確認する方法

電気料金の明細は、次の方法で確認できます。

  • 紙の検針票で把握する
  • webで把握する

電気料金明細書を毎月確認して、電気代の節約に活かしましょう。

紙の検針票で把握する

電気料金明細には、紙の検針票で届くケースがあります。

旧一般電気事業者(※)は紙の検針票で通知するのが一般的でしたが、最近はwebへの切り替えが進んでいます。

紙の検針票で毎月のチェックを行いたい場合は、電力会社のwebサイトから切り替え方法を確認してみましょう。

ただし、紙の検針票は発行手数料がかかるケースが増えていますので、ご注意ください。

※旧一般電気事業者とは発電や送電、利用者への配電までを一貫しておこなう事業者のことで、以下の電力会社が該当する。
北海道電力東北電力東京電力中部電力北陸電力関西電力中国電力四国電力九州電力沖縄電力

webで把握する

電気料金明細は、ご利用の電力会社のwebサイトから確認できます。

紙の検針票が届かなくなった場合、自動でwebに切り替えられている可能性がありますので、メールや電力会社のwebサイトを確認してみましょう。

webの電気料金明細は、電気料金が決定したらすぐに確認できる点が魅力です。

紙の管理がわずらわしいという方は、ぜひwebに切り替えてみてください。

 

電気代は今後も値上がりし続ける?

電気代は次の理由から、今後もしばらく値上がりが続くことが予想されます。

  • 国内の電力供給力不足
  • 海外情勢の影響

最近の電気料金の値上がりにはロシアによるウクライナ侵攻といった海外情勢が深く絡んでいます。

こうした問題はすぐに解決できないため、長期戦になることが予想されます。

国内では2023年に入ってすぐ、東京電力をはじめとする大手7社が28~45%の値上げを申請し、大きなニュースとなりました。

2023年4月、政府が各社の値上げ申請に対して値上げ幅を縮小するよう指示したことで、電気料金の急騰が免れているのです。このような状況もふまえると、電力使用量が増える夏までにさらなる値上げがおこなわれる可能性が高いといえます。

 

節電する方法はどのような方法がある?

電気代を下げるためにできる節電方法は、次の3つです。

  • 料金プラン・電力会社の見直しをする
  • 家庭内で工夫して節電する
  • 太陽光発電・蓄電池の設置を検討する

「これ以上電気代が上がると生活できなくなる!」と心配されている方は、少なくありません。

自分にできる節電方法を試して、今後の値上げに備えましょう。

料金プラン・電力会社の見直しをする

料金プランの変更で電気料金が安くなることがあるため、ご利用中のプランを見直してみましょう。

電力会社が提供する電気料金のシミュレーションツールを使うと、簡単に現在の料金プランの見直しが可能です。

また、他社のシミュレーションと比較をすれば、節約の可能性が広がります。多くの電力会社や電気会社の比較サイトで、無料で電気料金のシミュレーションツールを提供していますので、ぜひ使ってみてください。

家庭内で工夫して節電する

ご家庭で節電をおこない電気使用量が下がると、電気料金の節約が可能です。

小さなことですが積み重なると大きな節約につながるため、下記の節電方法を試してみてください。

  • 電気や家電の電源をこまめに切る
  • 使わない家電のコンセントを抜く
  • エアコンの温度設定を室温に近づける
  • 電気効率のよい家電に買い替える

電気代と合わせてガス代や水道代の節約方法も詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。

関連記事:今日からできる!水道光熱費を節約する13の方法を電気・ガス・水道代別に解説

 

太陽光発電・蓄電池の設置を検討する

太陽光電池や蓄電池を設置することで、電気料金の大幅な節約が可能です。

太陽光発電や蓄電池を導入し深夜電力をうまく活用すれば、毎年約7万円分(※)も削減できます。

深夜電力とは、23時から翌朝7時の深夜帯に電気を使う際、料金が昼間よりも安くなる契約プランです。

深夜電力について詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。

関連記事:「深夜電力(夜間電力)とは?蓄電池の利用で節電し安くなる方法を解説!」

 

電気料金明細書に関するよくある質問

電気料金明細書について、よくある質問にお答えします。

紙の電気料金明細書が来ないのはなぜ?

紙の電気料金明細書が届かないのは、web通知のみに設定されているからです。

コスト削減のため、紙からwebへ切り替える電力会社が増えています。紙の明細書は有料の場合も多いため、webから切り替える場合は事前に確認しましょう。

電気料金明細書はどれくらい保管するべき?

電気料金明細書は、利用料の推移を確認し、節電に生かせるため、数年分を保管しておくのがおすすめです。

webなら明細書の保管・管理をせずに、いつでも過去の料金をチェックできます。

 

【まとめ】明細書の見方を理解し、電気料金を見直そう

電気料金の明細書を見ると、次の2つのことがわかります。

  • 基本料金や単価など、節約できない項目がある
  • 電力使用量を抑えることで料金を節約できる

電力使用量を抑えるために節電に取り組むことも大切ですが、料金プランや電力会社を見直すことで節約が可能です。

さらにご自宅に太陽光発電や蓄電池を導入すると、電気代の大幅な節約が見込めます。

補助金などの制度をうまく使えば、想像よりも安く導入ができることもあるため、まずはプロに相談することをおすすめします。

ミライでんちでは、蓄電池や太陽光発電を活用した、電気を自給自足し節約できる方法をご案内しております。

蓄電池や太陽光発電について詳しく知りたいと考えてる方に無料でアドバイスを行っておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

製品検索 SEARCH

「タイプ」「メーカー」で
製品の絞り込み検索ができます。