太陽光パネルは無料で設置可能?0円ソーラーのからくりについて解説
太陽光パネルの導入には、初期費用をかけずに自宅に設置する「0円ソーラー」といった方法があります。そのなかでも設置する方法が3つあり、それぞれで特徴や注意点があるため、導入前に理解しておきましょう。
本記事では、太陽光パネルの初期費用をかけずに設置する3つの方法について解説しています。0円ソーラーで太陽光パネルを導入し「後悔した」と思わないためにも、ぜひ参考にしてください。
目次
【0円ソーラー】太陽光パネルの設置費用を無料で設置する3つの方法
「0円ソーラー」は、設置費用の心配なく太陽光パネルを設置できるため、多くの方が注目しています。しかし「0円」の言葉をそのまま鵜呑みにし、何も調べずに導入してしまうのはよくありません。
ここでは、0円ソーラーと呼ばれている以下の3つの導入方法について解説しています。
- リース契約
- PPAモデル
- 屋根貸しモデル
①リース契約
リース契約とは、太陽光パネルを自宅に設置するための設置費用を、事業者が前払いする方式です。リース契約で導入すれば、あらためて太陽光パネルの設置費用を用意する必要がありません。
しかし、一度契約した場合は中途解約が難しく、10〜20年間毎月一定のリース料を支払う必要があります。契約期間が終了すれば、太陽光パネルは契約者へ所有権が移ります。
②PPAモデル
PPA(Power Purchase Agreement:発電量購入契約)モデルはリース契約と同様に、太陽光パネルの設置費用を負担しません。その代わり、設置された太陽光パネルから発電される電力を、事業者から一定価格で購入します。
この価格は、市場価格よりも低く設定されているケースもあり、契約期間中は電気代の削減が期待できるでしょう。契約期間の終了後、パネルの所有権が移転する場合もありますが、契約によっては異なります。
③屋根貸しモデル
屋根貸しモデルでは、自宅の屋根を太陽光パネルの設置場所として事業者に貸し出します。
屋根を貸した場合、太陽光パネルの設置費用を負担する必要はありません。さらに、屋根の場所を貸し出しているため、事業者から賃料を受け取れます。しかし、高い賃料が受け取れるわけではなく、年間1〜2万円ほどと少ないケースが多いです。
屋根のスペースを有効的に活用したい、または少しでも副収入が欲しい家庭にとってはよい選択といえるでしょう。
太陽光発電システムを無料設置する4つのメリット
太陽光発電システムを無料で設置し有効活用できれば、家計の経済面や環境への配慮など、さまざまな面でのメリットを受けられるでしょう。
ここでは、太陽光発電システムを無料で設置する4つのメリットを解説しています。
- 太陽光発電の設置費用は事業者が負担する
- 売電収入や賃貸収入が得られる
- 停電時は非常電源として活用できる
- 契約期間が終了すれば、自分の所有物となる
①太陽光発電の設置費用は事業者が負担する
太陽光発電システムを設置する際にもっとも考慮するべき点は設置費用です。しかし「0円ソーラー」の方法を選択すれば、設置費用は事業者が全額負担するため、費用の心配なく太陽光発電を導入できます。
なお、一般的に太陽光発電の導入にかかる初期費用は「112〜140万円」とされています。高額の設置費用を用意できないご家庭は、0円ソーラーを検討してみてもよいでしょう。
②売電収入や賃貸収入が得られる
「リース契約」で太陽光発電を設置した場合は、発電した電力の売電が可能です。余剰電力を売電するだけでも、年間で数万円の収入が得られるため、家庭の経済面への効果が期待できます。
また「屋根貸モデル」で契約した場合は設置スペースを提供するため、賃貸収入を得られます。しかし、あくまでも設置スペースを提供しているだけであるため、発電された電力を売電できません。売電収入が得られない点は「PPAモデル」も同様です。
③停電時は非常電源として活用できる
太陽光発電システムは、停電や災害時でも電力の供給が可能です。近年、大雨や地震による停電が増えています。太陽光発電システムを導入し非常用の電力が確保できれば、災害時のかなりの安心材料となるでしょう。
設置費用をかけず、災害時にライフラインのひとつである電気が確保できる点は大きなメリットといえます。
④契約期間が終了すれば、自分の所有物となる
設置費用を無料で導入した太陽光発電システムは、契約期間が終了すれば所有権が契約者へ移るケースが多いです。所有権が移れば、設定されている太陽光発電で発電された電気を自由に活用できます。家庭で自家消費したり、売電したり、活用する方法はさまざまです。
基本的に契約期間は10年以上と長いですが、そのデメリットを気にしない、または将来的に太陽光発電の需要が高まると考えている方は、導入を検討する余地があります。
太陽光発電システムを無料設置する3つのデメリット
太陽光発電システムを無料で設置する際、数多くのメリットが存在しますが、その分デメリットもあります。無料設置による特有のデメリットもあるため、事前に理解しておきましょう。
ここでは、太陽光発電システムを無料で設置する3つのデメリットについて解説しています。
- 契約満了までの期間が長い
- 通常の購入よりも電気代の削減、得られる収入の効果が低い
- 導入の際、設置条件が求められる
①契約満了までの期間が長い
太陽光発電を無料で設置する方法の契約期間は、一般的に長期間にわたります。10年以上の長期契約を結ばれるケースが多く、期間中の中途解約が困難です。そのため、将来的なライフスタイルの変化や住宅を売却したいときなど、予期せぬ事態が発生した場合への対応ができない可能性があります。
契約期間と今後の生活状況を鑑みたうえで、太陽光発電の導入を検討しましょう。
②通常の購入よりも電気代の削減、得られる収入の効果が低い
太陽光発電を無料で設置する方法では、設置された太陽光パネルから得られる収益の一部、またはそのすべてを事業者が受け取るケースが多いです。そのため、自己所有の場合と比べて電気代の削減や売電収入が減少する場合があります。
事前に細かいシミュレーションや契約内容を確認し、期待できる効果を把握してから導入してください。
③導入の際、設置条件が求められる
無料で太陽光発電システムを設置する場合、事業者は利益を確保するために一定の設置条件を設けています。具体的には、十分な日照条件、屋根の大きさや材質、建物の構造など、特定の要件を満たす必要があります。
そのため、設置する際は、専門業者と入念な打ち合わせをおこない、条件が合致するかどうかを確認したうえで太陽光発電を導入してください。
【比較】通常購入した場合の太陽光パネルの設置費用とは?
設置費用を無料で設置できる「0円ソーラー」と比べて、通常購入した場合にかかる費用は「112〜140万円」です。その他にも、4年に1回のメンテナンスや10年に1回ほどの設備交換に費用がかかるのが一般的です。太陽光パネルやパワーコンディショナーの交換費用などで数十万円かかります。
その一方で、メンテナンス費用まで負担してもらえるケースもある0円ソーラーは、太陽光発電に予算がかけられない家庭において、好条件の導入方法にあたるでしょう。
太陽光発電システムの交換費用については、以下の記事を参考にしてください。
関連記事:【メーカー別】太陽光のパワコンの交換費用はいくら?平均や寿命もあわせて解説
まとめ:太陽光発電を無料設置できる仕組みを理解したうえで導入の検討を
住宅に太陽光発電を無料で設置する方法は「リース契約」「PPAモデル」「屋根貸モデル」の3つがあります。どの方法も、初期費用を負担せずに自宅に太陽光発電を導入でき、契約期間が過ぎれば所有権が契約者に移るメリットがあります。
しかし、契約期間中の所有権は事業者にあるため、太陽光発電で発電された電力を自由に使えないデメリットもあると理解しておきましょう。実際に導入する際は、専門業者に相談・打ち合わせをおこない、お互いに納得した状態で導入してください。
なお、ミライでんちでは、太陽光発電や蓄電池といった再生可能エネルギーを活用した、電気を自給自足できる生活をご提案しております。
太陽光発電、蓄電池の導入に際しては、補助金の活用方法についても無料でアドバイスをおこなっておりますので、お気軽にお問い合わせください。